まあぼの交差点

セクシーボイスアンドロボ－第９話　プッチーニ　後編－

を見た。

ややご都合主義の感はまぬがれないけれど，おさまる所におさまった，のかな？（笑）

今回はおさまり具合をいくつかのブロックに分けて書いていく。

地蔵堂
「最後の願い」は，真境名マキが書いたものだった！！

ロボのアイデアでニコの中学に隠れるが，昭子にばれ，ロボはギリギリのタイミングで（というか間に合ってないって！）遠くからニコに知らせる。ニコの「聴く」能力は発揮されたものの役には立たなかった（笑）

ひとりで生きてるんじゃない，この世界にどうしようもなく関わっているというニコの言葉にマキの心が動き，「奇蹟が起こりました，小野さんの意識が戻った」というロボの嘘でその場はおさまるが，結局プッチーニも撃つことができなかったようだ。

ウソから出たマコトで，何十年も眠ったままだったマキの元恋人が奇跡的に意識を取り戻すが，「許す」「友だちだから」という彼の言葉は，自身の「次（に生まれ変わって）もまた友だちだといいわね」とともにマキの口を通じて語られる。

葬式が半ば「残されたもののためにある」ことを思うと，上の対話はマキの自作自演と考えてもよい。

ということで、マキは再び生きることにして，地蔵堂も活動再開。

社長の気持ちを変えようと神様に祈り，ロボを殴るまでした（２発目のきっかけがおそろいの歯ブラシに笑った），名梨秀吉のけなげさはよかった。


ロボと昭子
ロボは昭子の部屋に転がり込んでいたんだ！！

昭子とロボはうまくいかなそうな予感はしていたのだけれど……

ロボが昭子を愛していたら展開が変わったのかもしれない。「人殺しでも巨悪なラスボスでも好き」なんだろうけれどそれが「好き」で終わってしまったようだ。
「昭子との新しい生活」への思春期的憧れだけだったような気もする。

それとも，来週少しは成長したロボの姿が見られるのだろうか？

といっても，大人になったロボを見たいわけではない。怪しげな道具を作って，ニコのパシリをするロボが好きなわけで……

だから，「ただいま」に拍手だ（笑）

大人の昭子はロボとうまくやっていけるはずがないことをわかっていた。
けれど，「ひょっとして……」という気持ちは捨てきれず，それが「風船」がわりのニコへのメッセージとなり……なかなかよいシーンでした。


プッチーニ
サキヤマさんのロッカーから拳銃（リボルバー）２丁とライフルを手に入れたものの，人殺しはしたことがなかったようだし，結局できなかったし……
でも，恵が機関銃を試射しているときの顔は迫力があったなぁ（笑）

「自分たちは人の死に慣れず，誰かが死んでも世界がそのまま動いていくのが許せない」という論理にも，最後の願いを「何でも」かなえるという頑なさにも無理があったようで，彼女たちも本心では「プッチーニ」であることをやめたかったわけだ。

別子を忘れないために続けると意地をはっていたが，「私のことなんか忘れていいから」という写真の裏の別子のメッセージを見つけ，コワイ人であろうサキヤマさんからの「あんたら，しあわせになりや」を最後の仕事として無事解散！！

消化不良感が残った！！


ニコとロボ
「何でもするからみんなの笑顔を見せてください」と神様に約束するニコ。

ニコが取り戻したかったのは何かなあ？

昭子から預った紙を「魔がさして」ゴミ箱に捨ててしまったニコだが，「恋人としてのロボ」ではないだろう。

ロボットたちに対して「浮気して帰る」感じがして元の場所に戻りづらいというロボの言葉を聞いて，「あぁ」と溜息をつくニコはなかなかよかったし，昭子の紙を捨ててしまったことを「俺は許してる。友だちだろ」とロボからいわれて多少ずっこけてはいたけれど，彼女が取り戻したかったのはロボや地蔵堂の登場で「退屈な中学生活」から離れることができた「自分の世界」なのだと思う。
その意味ではまだまだオコチャマだけど，オコチャマであることが悪いわけではない。

来週は，元に戻って荒唐無稽なドラマを楽しめそうだ。


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