『美味しんぼ』の真実・・・
今話題になっている『美味しんぼ』・・・実際には読んでいなかったので、よくわかっていなかったのですが、マイミクでFBでも友達になってくれているフォークシンガー長さんの投稿で理解できました。セリフの一部分を取り上げて、国のミスを隠そうとしている・・・。現実は福島への風評被害を引き起こすものでもなんでもないと思う・・・現実を直視しろということだ。 井戸川: 私が思うに、福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢いるのは、 被ばくしたからですよ。松井: 大阪で受け入れたガレキを処理する焼却場の近くに住む住民1000人ほどを対象にお母さんたちが調査したところ、 放射線だけの影響と断定できませんが、眼や呼吸器系の症状が出ています。 鼻血、眼、のどや皮膚などに不快な症状を訴える人がおよそ800人あったのです。 山岡士郎:鼻血は放射線で炎症が起きたからですか。 松井: 鼻の粘膜や毛細血管の70~80%は水でできています。 水の分子(H2O)は放射線で切断されて水酸基(-OH)という様な、毒性の強いラジカルと呼ばれるものになる。しかも、ラジカルがくっついて分子に戻った時、 今度はオキシフルとして消毒液に使われるくらい毒性の強い過酸化水素分子(H2O2)になることがある。このように、放射線は直接粘膜や毛細血管の細胞・DNAを傷つけますが、 同時に水の分子が切断されて細胞の中にできる、ラジカルによる間接作用が大きいのです。まだ医学会に異論はありますが、 鼻血や強い疲労感などにその影響は十分考えられます。 山岡士郎:そうか、それで鼻の粘膜の細胞が破れて鼻血が出るんだ。 海原雄山: 放射線の被害というと癌の事ばかり取り沙汰されるが、 放射線は人間の体の全ての部分に影響を与えるのだ。 井戸川:だから、私は前町長として双葉町の町民に福島県内には住むなと言っているんです。 岡星良三:福島にいると危ないと。 井戸川: 今までの対応から東電と国のいう事を信じてはいけないと思うからです。 今度の事故まで東電は原発は絶対安全だと私たちに信じ込ませていた。 事故の起こった3月11日の15時36分には、原発は電源喪失して冷却も出来ないことが分かった。そうなれば次はどうなるか誰にでもわかる。しかし国が避難指示(第一原発10kmの避難指示)を出したのは12日の朝5時44分です。 山岡ゆう子:それはいかにも遅すぎるわ。 井戸川: 避難指示は出たけれど、避難場所は用意されていない。 避難道路もつくられていないから道が混雑して逃げられない。そのうちに、12日の午後3時36分ごろ1号機が爆発した。しかし、それ以前の2時半ごろ、東電は圧力容器内の蒸気を抜くためのベント作業を行い、その際に大量の放射性物質を放出した。それで爆発以前に双葉町では毎時1590マイクロシーベルトを計測しているんです。 飛沢周一:1号機の爆発以前にそれほどの放射性物質が放出されていたんだ! 井戸川:そうとは知らず、避難最中の我々はその放射線を浴び続けたんです。 富井富雄:それは、ひどい・・・中川徳夫:むごすぎる・・・井戸川: 私は政府の事故対策会議にも、福島県の会議にも呼ばれた事がありません。それなのに、汚染土壌を貯蔵する放射性廃棄物の中間貯蔵施設を双葉郡につくると国と福島県が言う。 私は、その福島県と双葉郡の会議に出席しなかった。それを町議会で咎められて不信任議決を受けたので辞任しました。 中口新介:その町議会はおかしいですよ。どうして不信任するんです。 難波大助:井戸川さんが邪魔な勢力があるんや…井戸川: 私はとにかく、今の福島に住んではいけないと言いたい。どんな獣でも鳥でも自分の子どもを守るために全力を尽くす。どうして人間に出来ないんですか。 子どもの命が大事でしょう。 海原雄山: 私が福島をまわる間に感じていた事を井戸川さんに明確に言っていただいて、 胸のつかえが下りました。 山岡士郎:しかし、事実を言うと町長を辞めさせられるこの日本という国は・・・双葉町のみなさんが避難している埼玉県の高校ー略ー山岡士郎: 事故から2年以上たっているのに、まだこんな避難生活を続けているとは…仮設住宅も厳しいが、この校舎での仮住まいも厳しい。 海原雄山:あの方たちの平和な生活を奪った東電と国は、あの方たちの人の良さ、がまん強さを言い事に何も責任を取っていない。 山岡士郎:怒りがこみ上げてくる。 飛沢周一: 井戸川さんの福島に住んではいけないという言葉、ご自身の体験をもとに考えに考え抜いた言葉だと思う。だから、嘘偽りなく重い。 岡星良三:ほんとうの勇気がなければ言えない言葉だ。 眼鏡の人:福島に住んではいけないという方がもう一人います。福島大学の荒木田先生です。 富井富雄:是非その先生のお話を伺いたい。 山岡士郎:しかし驚いたよ。俺だけでなく、親父も鼻血が出ていたとはな。ー略ー荒木田: 福島がもう取り返しのつかないまでに汚染された、と私は判断しています。 問題の出発点として、この現実を認めるかどうかで対応が違ってきます。 山岡士郎:取り返しのつかないまでに汚染されている。 山岡ゆう子:それは厳しい認識だわ。 荒木田:私は何度も除染しました。そのたびに、喉が痛くなるなど具合が悪くなり、終わると寝込む。 山岡士郎:それは単なる疲労ではなく。 荒木田: 分かりませんが、必ず寝込む。しかも除染をしても汚染は取れない。みんなで子どもの通学路の除染をして、これで子どもたちを呼び戻せるぞ、などと盛り上がっても、そのあと測ったら、毎時12マイクロシーベルトだったこともある。 汚染物質が山などから流れ込んできて、すぐに数値が戻るんでウs。 山岡士郎: 除染といってもセシウムなどの放射能を打ち消せるわけがなく、 単に他の場所に移動させるだけだからな。 荒木田: 除染作業をしてみて初めて分かったんです。 除染作業がこんなに危ないということ。そして、福島はもう住めない、安全には暮らせないということも。 海原雄山:放射性物質に全身をさらすのだから除染作業は危険だ。 富井富雄:でも、土地に愛着があって離れられないと言う人の話も沢山聞きました。 荒木田: 私の買った土地は、今でも毎時1.5マイクロシーベルトありますし…すぐ下の河原は1キログラム当たり43万ベクレルでした。 愛着があっても自分の体を蝕むかもしれない所で住むのか。その土地が汚染されてしまっている現実を直視するかどうかですね。 山岡士郎:厳しいが、現実はその通りだ。 荒木田: 除染に意味があるとすれば…たとえば阿賀野川を除染して、日本海に広がるのを阻止するなど、 汚染を広げない作業です。 福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、出来ないと私は思います。 山岡士郎:除染が出来ないのでは、福島の復興といっても難しい。 海原雄山:これが福島の真実なのだ。