健三 一旦納得したように思ったが首を傾げる
健三 ん?やられたらやりかえす?
玲子 ええ。
健三 何か、されたのか?
玲子 ・・・
健三 浮気か?
玲子 確証はないんですけど・・・。
健三 ん~これは、血筋の影響もあるからなあ・・・。
玲子 ・・・お義母さんのですか。
健三 いや、それだけなら薄まっているだろうが・・・。
玲子 え?まさか・・・。
健三 ああ、俺もな・・・。
玲子 そうだったんですか・・・。
健三 だから確実に、その血が流れてしまっていると思われる。
玲子 ・・・
健三 母さんの時は、お互い様だから、なんとか関係修復できたんだが・・・玲子さんは、そういうタイプじゃ無さそうだものなあ・・・。
玲子 出会いもありませんしねえ・・・。
健三 そうだなあ・・・だから、食べ物でその恨みをってコトか。
玲子 ええ。
健三 ・・・まあ、それなら、思いっきりやってくれ。
玲子 ため息をつく
健三 離婚はいかん、離婚はいかんぞ。そうなったら誰が俺の面倒を見る?誰も見ないぞ。そうなったら、琴美だって家出るだろうし、健夫と二人で?いやいや無理だ。あいつとはなあ・・・昔から、反りが合わないんだ・・・。
玲子 親子だっていうのに?
健三 それに、あいつが俺の面倒見ると思うかい?
玲子 ・・・いえ。
健三 だろ?俺は料理も洗濯もできんし。
玲子 あの人もできませんしねえ・・・。
健三 出来ない奴が2人集まってもなあ・・・。
玲子 ですね。
健三 だから、離婚だけは・・・な?
玲子 はいはい。別にまだ、そこまで考えてるわけではありませんから。
健三 そうか?
玲子 ええ。
玲子 そう言いながらお茶の用意を片づけ始める