次の日の夕方 16時
琴美、健三 居間で本を読んでいる
健三 今は、薬もあるんだろ?
琴美 うん、でも色々原因があって、それによっては有効な薬が無い場合もあるんだって・・・。
健三 そうなのか・・・。
琴美 ・・・ほらでも、まだ決まった訳じゃないし・・。
健三 ああ・・・。
琴美 そうよ、決まった訳じゃないんだから。
玄関が開く気配がする
琴美 あ、帰ってきた。
琴美 玄関に走る
琴美 おかえり。で、どうだったの?ねぇ?
健夫、玲子 入ってくる
それに付いて琴美 入ってくる
健夫 ああ・・・。
玲子 ただいま。
健三 ・・・お、おかえり・・・。
玲子 あれ?琴美、学校は?
琴美 休んだよ。
玲子 バイトは?
琴美 休んだ。
玲子 そう。・・・お茶でも飲みますか?今、煎れますね。
健夫 ああ、そうだな。
健夫 居間に行き、座る
琴美 それを追って居間に向かう
琴美 お父さん?
健夫 うん。まあ、座れ。
琴美 座る
琴美 で?
健夫 ・・・若年痴呆だ。
健三 やっぱり、そうだったのか・・・。
琴美 でも、今は薬があるんでしょ?
健三 まあな、早期なら回復する可能性もあるそうだが・・・。
琴美 違うの?
健夫 ああ・・・。
玲子 うろうろしている
それを健夫 気付いて
健夫 どうした?
玲子 お茶葉がねぇ・・・
健夫 無いのか?
玲子 ええ。
健夫 台所に向かう