場面変わって廃屋
男が2人走って出てくる
男B くそ、あいつ何処行きやがった!
男A おまえがちゃんと見てればこんなことにはならなかったんだよ!
男B ・・・すいません。
男A どうすんだよ!ボスにばれたら、とんでもないことになるぞ!
男B まだ、遠くには行ってないハズですので・・・。
男A お前、どの位、目を離してたんだ?
男B ・・・2,3分だと・・・。
男A じゃあ、ここからはまだ出てないはずだな・・・。
男B しかし、ここも広いから・・・隠れられてると見つけるのは・・・。
男A ムズカシイか・・・
男B ですね。
男A ですね、じゃねえよ。何か考えろ!!
男B すいません・・・。
男B 何かを思い出しポケットを探し1枚の紙を取り出す
男A それに気付く
男A なんだ?それ。
男B いや、名刺なんですけどね。
男A 名刺?
男B ええ。
男A 誰の?
男B ・・・新谷。
男A 新谷!?俺の手を潰した奴か!
男B ええ。
男A なんで、お前が、あいつの名刺なんて持ってるんだよ!
男B あの時、困ったときは連絡をってくれたんっすよ。
男A まさか、電話する気じゃないだろうなあ!
男B そのつもりですけど・・・
男A お前、馬鹿だろ?俺達の手助けなんてするはずねえだろ!?
男B でも、困った時は連絡くれって・・・。
男A だから、正義の味方が・・・
男B 分かんないッスょ~。
男B 携帯を取り出す
男A おい、本当に頼むのかよ!
構わず、男B 名刺を見ながら電話をかける
電話の着信音が鳴り、男A ポケットを探し携帯を取り出す
しかし、携帯は鳴っていない
携帯の着信音が止まる
男B あ、もしもし、新谷さんですか?
健介 出てくる
健介 はい、そうですけど。
男A 健介に気付く
男B 健介に背中を向けてるので気付かない
男A 何で、お前こんなトコにいるんだ!
健介 ちょっと静かにして、電話中だから。あ、すいません、で、何ですか?
男B すいません、仕事を頼みたいんですが・・・。
男A 状況に気付いていない男Bに気付く
男A お前も、何、流暢に電話してんだよ!!
男B ちょっと、静かにして下さいよ。電話してるんだから!!
男B 男Aを見ずに答える
健介 男Aを背にして電話を続けている
健介 え?何ですか?
男B あ、すいません。こっちのコトです。それで、ちょっと仕事を頼みたいんですが・・・
健介 仕事?
男B ええ。
健介 困ってるの?
男B ええ、凄く。
男A お前等さあ!!
健介、男B 男Aを見ずに
2人 だから、うるさいって!!
男A 何も言えずにその場に座り込む
男A はい、すいません・・・。
健介 で?何をして欲しいの?
男B 女を捜して欲しいんです。
健介 女?
男B ウチの組の裏帳簿を持って逃げやがったもので・・・。1回は捕まえたんですけど、帳簿の在処を聞き出す前にまた、逃げられて・・・。
健介 裏帳簿?
男A だろ?やっぱり、聞いてくれるはずねえって。
男B ええ・・・。
健介 見つからないと、困るのか?
男B 今日の夜にはボスが戻って来て・・・そん時に女に逃げられたのがバレたら、ヤバいんっすよ!
健介 そうか・・・分かった!
男A 分かるのかよ!!
健介 今、仕事中だからこれが片づいたら、すぐ行く。
男A もう、着いてるよ。
男B ありがとうございます!
健介 で、場所は?
男A ここに、いるって・・・。
男B 第8埠頭のB倉庫です。
健介 今は、使ってない?
男B ええ。よく知ってますね。
健介 いや、奇遇だなあ。俺、今そこにいるんだよ。
男B え?本当ですか?タイミングいいですねえ。
健介 いや、本当に。何か、この電話、声がやたら反響するなあ・・・。
男A 我慢しきれず立ち上がり
男A いい加減、気付よ!!
男B、健介 振り返りながら
2人 だから、うるさいって!!うわっ!
男B、健介 お互いに気付く
健介 なんだよ、そこにいたのか。言ってくれよ。
男A 言ったよ!
男B でも、なんでココに?
健介 あ~それは・・・。
女が後ろ向きで出てくる
設定上、さっきとは違う女性だが、女Aに変わらず
女A あっちにはいないわ。
女A 男達に気付く
女A あ!
男A 貴様!!
健介 なんだ、知り合いか?俺はこの人を逃がすって依頼を受けたんだ。
男B 俺達が捕まえて欲しいのは、そいつです!
健介 え~そうなの!?
男A よし、捕まえろ!
男B はい!
女A 健介の背に隠れる
健介 まあ、待て。
男A 何だ!?
健介 だから、俺は、この人を逃がすって依頼を受けてるの。
男A だから、何だ!?
健介 だから?だから、捕まえるってなら全力で阻止するよ。
男A 何だと!じゃあ、俺達の依頼はどうなるんだ!
健介 そうなんだよなあ・・・どうしよっかなあ・・・。
男B お願いしますよ・・・もうすぐボスが帰ってきちまいますよ・・・。
健介 そうなんだよねえ・・・。
男A ・・・お前には、どっちかの依頼を断るって頭はないのか?
健介 ん?断って欲しいのか?
男A いや、そういう訳では・・・
健介 だろ?困るんだろ?
男A ああ・・・。
健介 だったら、そんな非建設的なコト言うな。もっと建設的な意見をくれ。
男A ・・・すまん。
場面は戻って研究室
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