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テーマ:連載戯曲(216)
カテゴリ:どん・きほーて
劇団員達 走りこんでくる
外灯がなくかなり暗い 中央には大きな、よく分からないモニュメントのようなものが立っている 女A ちょっと!こっちに逃げたら出口ないでしょ!? 男A フェンス乗り越えればいいだろ? 女A 私も? 男A ああ。 女A こんなに高いのに!? 男B 確かに高い。 男C 確かに3メートル近くある。 男A なんで、そんなにあるんだよ! 女A あ!来たんじゃない!? 男A しょうがない。この暗闇に乗じて逃げよう。 女A そんなにうまく行く? 男B 確かに難しい。 男C 確かに厳しい。 男A 大丈夫だって!向こうは2人だぞ!とりあえず、いいからこの銅像の裏に隠れよう。 劇団員達 男Aに促されてモニュメントの裏に隠れる おっさんとぼうず やってくる おっさん おーい!もう逃げられないぞー!!あきらめて出てこーい!! 何処からも返事がない おっさん 反応がないぞ。逃げたんじゃないの?もしかして。 こぞう そのくらいで、出てくる逃亡犯はいないぞ。 おっさん そうか?・・・でも暗くて良く見えないな・・・。 こぞう でも、こっちからは逃げられないんだから。 おっさん ため息をつく こぞう なんだよ、ため息なんてついて。 おっさん だってよー化け物だぜ?2メートルとか言ってたじゃん・・・。 こぞう 実際にいると思う? おっさん どうだろうなあ・・・疑わしいとは思うけども・・・。 こぞう ま、実際にいたとしても、おっさんなら大丈夫だよ。 おっさん なんで? こぞう だって強いじゃん。 おっさん いや、確かに力はあると思うよ。でも2メートルって言ったらチェ・ホンマンみたいな感じだろ?勝てると思うか? こぞう ホンマンか・・・確かに厳しいかも・・・。 おっさん だろ? こぞう でも、ここまで来たらやるしかないだろ? おっさん そうなんだけどさあ・・・。 こぞう その時は、俺も微力ながら加勢するし! おっさん おまえ先に行ってみない? こぞう なんで俺が? おっさん いいじゃん。 こぞう 良くないよ。 おっさんとこぞう 譲り合いをはじめる モニュメントの裏では劇団員達がやきもきし始める 女A どうするのよ!見つかっちゃうわよ、こんなとこじゃ! 男A そうだな・・・とりあえず、相手の戦闘力を知りたいなぁ・・・ちょっと二人で行ってこいよ。 男B なんで俺たちが? 男C なんで二人で!? 男A じゃあ、おまえ行ってくる? 女A なんで、私なのよ!女よ、私!! 男A ほら、向こうも女ならそんなに荒っぽいことをしないだろ、きっと。 女A いやよ。そんな言うなら自分で行ったらいいじゃない! 男A 馬鹿だなあ。俺が行ったら司令塔がいなくなっちゃうじゃないか! 女A 大丈夫、みんなあなたを司令塔だと思ってないから。 男B 確かに思ってない。 男C 全く思ってない。 女A ほら、行っといで!! 女A 男Aの背中を強く押し、モニュメントの影から押し出す 男A おい!やめろよ!!あ!? 男A 飛び出したところをおっさんとこぞうに見つかる つづく
いかん、通報せねば・・・。
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