どんきほーて プロローグ
プロローグ 本を手に男が立っている男 スペインのラ・マンチャに住むおじさんは、騎士物語を読んですっかりその気になってしまいました。おじさんは自分のことをドン・キホーテと名乗り、近所の農夫をお供につれて、驢馬に乗って、あこがれのドルネシア姫を探しに旅へと出発しました。 場所はバルセロナ、旅館の娘キトリは、女友達や恋人バジルと遊んでいました。ちなみにこのキトリの父親は、キトリと金持ちのガマーシュと結婚させたがっています。だから当然バジルが大嫌い!顔を見れば別れ話ばかり・・・。そんなところへ人気の闘牛士達がやってきて,マントさばきもみごとに踊りだします。が、そこへ突然、ドン・キホーテがやって来て広場は一転騒然と……。旅館を城だと思い込み、キトリの父親に家来にしてくれと頼み込み、あげくにはキトリをドルネシア姫と思い込んでプロポーズ!!広場の踊りは舞踏会と勘違いして踊りだす始末。ごった返す広場を後に,キトリとバジルは手に手をとって逃げ出しました。 逃げに逃げて居酒屋にたどり着いたキトリとバジル。それを追ってガマーシュとキトリの父親、更にはドルネシア姫がさらわれたと思い込んだドン・キホーテもやってくる。そこでバジルが狂言自殺はするは、テーブルの上での闘牛士が踊りだすはで、もう大騒ぎ!! 更に更に逃げてきたキトリとバジルはジプシーの野営地をみつけ潜りこみました。そこで行われていたジプシー演じる人形劇で、姫が悪漢に襲われるのを見て現実だと思い、芝居小屋に突進してゆき、風車を見て悪漢だと思い、槍をかかげて突っ込んで,羽に巻き込まれて気絶するドン・キホーテ。……もう、おバカ……。 さて、気絶しているこのドン・キホーテ、森の中でお供に怪我の介抱をされながら、ドルネシア姫がキューピットや妖精たちと踊っている夢を見ました。夢から覚めると、ちょうど森を通りかかった公爵に助けられ、館へ招かれました。 館ではドルネシア姫と銀月の騎士の芝居が演じられていました。扮しているのはキトリとバジル。公爵は面白がってどん・キホーテに、銀月の騎士と対決させようとします。キホーテは喜んで挑戦しますが、自分の足に自分で絡めつまづいて、あえなく降参……。こうしてキトリとバジルはめでたく結ばれました。 ということは、当然ドン・キホーテは夢破れ、人々の笑いを背に、次の冒険へと旅立ってゆくのでした。男 本を閉じる