従姉のこと
ごめんなさいね(^^;こんなこと書くのって柄じゃないし、あまりに私的なことなんでつまらないと思うんですけど、ちょっと面白い女でね、彼女の遺影をジッと見てるうちに「書いてやる」と思ってしまったからしょうがないね(^O^)子供の頃から気の強い女でね、親戚が集まった席で顔を合わせてもよくケンカしてました。っちゅうか、言い争いになったら100パー負けるので、私とアニキといつも親父の車に避難して車内でラジオとか聴いてたような気がする。学生の頃にはいつもカバンに角瓶を忍ばせてるような酒飲みで、柔道部で酒を覚えさせられた私からすると、そうまでして自ら酒を飲むヤツはバカだと思ってた(^O^)一人でフラッとヨーロッパに行っちゃったりして、どっちかっつうと自分の道は自分で決めるタイプだったけど、不思議と何かっちゃぁ私に電話してきてたびたび長電話に付き合わされたりしてましたな。もっとも、相談事と言っても、すでに自分なりの回答を用意した上で相談してきてるってことはこちらもはなっからわかってるので、だいたいはただフンフンって聞くだけのことでした。将来どうする~?みたいな話をした時も、アニキも私も学校出たら普通のサラリーマンになることが目に見えてたので「おまえぐらいなんか変わった仕事しろよ~、アーティストとか。」なんてありがた~いアドバイスもしてやったのに、結局美術の先生になって普通に結婚して普通にオカンになって、車椅子の旦那と3人の子供を残して、ガンになって死んじゃった。そこだけは普通じゃないけど、そういう悲壮感のある最期はおまえには似合わへんぞ!アホめ!!あのお雛様を見物させてもらった日にね、「医者にあと半年って言われてん」って、家族以外では私だけに伝えた。その時も、「半年の間にどんな劇的な医学の進歩を遂げるかわからへんから、絶対にあきらめずに、粘れ!」みたいななんのリアリティーもないアドバイスしか出来ず、結局、彼女は体力の消耗を覚悟の上で、最後の望みだったスペイン旅行を敢行し、その結果、自らの死期を早めた。最後まで「我」を通しやがって・・・。若い頃、ジャクソン・ブラウンが好きでね、日本ツアーを追っかけとかしてたんちゃうかなぁ?彼女の結婚式の二次会を私の行きつけのバー「ハーフタイム」でやって、そのお開きの時にマスターがジャクソン・ブラウンの「STAY」をかけた。それまで旦那ほったらかしておっさん飲みしてた彼女が、それを聴いて号泣した。「ありがとう!」って。I want to stay just a little bit longer.そやろ?もうちょっとここにいて、もうちょっとだけ、飲もうや。