カテゴリ:モモのおじさんの独り言
水之巻にて、
1.足づかいの事 足のはこびやうの事、つまさきを少しうけて、きびすをつよく踏むべし。足づかいは、ことによりて大小・遅速はありとも、常にあゆむがごとし。(以下略) とあります。 今、この足使いを現代剣道や古流の方たちがどう捕らえているのか興味はあるのですが、残念ながら私には全く解りません。 立つ、歩くなど、ともすれば何も感じず、惰性になりがちな日常の動きです。でも、この重心の移動、武術にとってはくせものですよね。踵、足裏全体、膝、の使い。これは私の一生のテーマです。 ちょっと話がずれますが、足裏、踵、重心というテーマで考えると、今私は北海道育ちが幸いしているのかなと思います。 第一は、スキーやスピードスケートです。この蹴りは氷や雪を捉えて足裏全体で蹴ります。意識は踵です。大地を捉えて最大の運動エネルギーに変えます。 第二は、雪や氷での歩き方です。雪が凍ってツルツルの路面、雪が溶けシャーベット状の路面。また、湖の割れそうな薄い氷の上を歩く。という場合、通常良しとされている後足先で蹴って踵から着地と云う歩行ではダメなのです。 靴のせいも多分にありますが、子供の頃は大人の観光客が転ぶのが不思議でならなかったものです。 今思うと、爪先では蹴らずに足裏全体を均等に使っていました。それでいて、前足を先に置いてから後足を引っ張る悪しき歩行ではなく、足首、膝を柔かく使って重心移動をしていました。そういう場所では、爪先で蹴ってはダメなのです。 中心軸を立て、足裏全体で確かめながら、下半身、踵、足裏等十分に使って、いえ、身体全部のセンサーを使って自由に歩いていました。 それを今、道場で説明してもなかなか解ってやってくれる人は少ないのです。 畳の上だけでの理解、稽古ではなく、生活を通じての身体の感覚を養うことが大事なんだと最近強く思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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