カテゴリ:👧娘@作品
図工の時間に紙粘土と箱を使って
小物入れやえんぴつ立てを作る単元だった今回のリナ。 かなりの自信があるようで、 お風呂で色々な創意工夫で苦労する話をしてくれた。 『あのね、ちっちゃい可愛い動物たちを作ってね、 箱の縁にね覗いてるみたいにくっつけたの( ´艸`)♪』 『そしたらねぇ、男子も女子もみんな集まって来て うわぁ可愛い~って言って来てね、リナみんなに可愛い~って言われてすごく嬉しかっんだけど照れてしまってねぇ(笑)』 嬉しそうな誇らしそうな、でも照れながら話すリナを見て 可愛いなぁ、って思って、話の続きをきいた。 『でもねぇ、その子達みんなリナの真似をしてね 動物たちを作ってね、縁に付けたんだよ(▼皿▼)💢 そしたらリナねぇイヤな気持ちになっちゃってぇ(▼皿▼)💧』 みんながリナの作品を見て可愛いって思って、 みんなもリナみたいに作りたくなったんだよ。 それだけリナの作品はみんなの心を動かしたのよ、 凄いことじゃん、 真似するより真似される方がいいんだよリナ。 真似をした子はリナの作品を認めたって事でしょ? リナのはオリジナル、リナが考えたリナの作品。 みんなのは、リナの作品を真似した作品。 『リナが最初に考えて一番最初に完成したんだよ。 リナ作るの早いから遣る事が無くなってしまうんだぁ。』 じゃあ、苦手で困ってる子を手伝ってあげたらいいじゃん。 『ん~でもリナね、みんなと同じのイヤだから果物も作ったの。 リンゴとか作って動物たちの頭にくっつけたんだよ♪』 あら、それはいいアイデアじゃん。 『でもねぇ、そしたらまたみんながリナの見て真似したんだよ(怒)』 あらあら…それは悔しいねぇ(苦笑) ふと私の六年生の図工の苦い思い出が浮かんだ。 粘土の焼き物の小物入れの単元。 私は日本画の虎を作った。 リアルに自画自賛出来る出来栄えだった。 全作品はロッカーの上に置いて数日間乾かすのだ。 全作品の中でも私の虎は美しかった(私にはそうみえた) 小学生の頃の私はおとなしく目立ちたくない性格だった。 クラスで一番背の低い、図工と習字しか取り柄のない子。 勉強も真ん中あたりのレベルで3ばかり。 だが、図画工作だけはずば抜けていて、賞は総ナメしていて 県展にもなんども入選したし優秀賞も取っていたので、 図工と言えば私の名前だけが一人歩きしていた。 翌日、私の虎が潰されていた。グニャッと。 誰がやったんだろう… それとも誰かがぶつかって落下させてしまったのか… 先生に朝来たら潰れてた事を報告だけした。 私は親にも言わなかった。 展覧会作品製作だから、釜の都合もある。 先生にもう一回作れと粘土を渡された。 ただ悔しさを力にまた虎を作った。 けれど、同じようにはもう上手く作れなかった。 私は絶望した。 なんで私の虎が!! 私だけ作り直しをしていて悲しかった。 上手く作れなかった2回目の虎の出来栄えを見て 怒りがこみ上げ自分で2回目の虎を握り潰して泣いた。 もう作る気持ちが湧かなくて、 作れない自分が可哀想で、そして情けなかった。 図工と言えばdp*と言う肩書きが苦しかった。 誰があの虎を潰したんだろう、 そいつは私の気持ちまで握り潰してしまったんだ。 くそーー!!!!!!(*p´д`q)゜。 もう…作りたくなくなった私は、 凄く下手くそに、それもヘンなカッパを作った。 図画工作の凄い私が、 まさかこんな下手くそな作品を私が作ったとは皆 思わずに、なんで?どうして?とみんなに質問され ちゃんと真面目に作れと言われて、私はまた泣きそうだった。 だって遣る気が死んだ空っぽの頭に浮かんだのは、 私もわからない、なんでだかわからないけれど、 ピンポンパンの『カッパのかあたん』だったんだもん。 子供の頃に受けたショックの傷とは深いものだなぁ。 あの時、私の虎を潰した人は、私はどう映っただろうか。 湯船でそんな思い出話をリナに話した。 そしたらリナは『リナ虎作るよ(*´︶`*)』と言った。 『動物たちの中に虎も仲間に入れてあげるよ、ママの虎、リナが作ってあげるよ(*´︶`*)』 なんかね、浄化された気分だったよ。 私の虎は、報われるんだなぁって…ヘンな言い方だけど。 30年以上経ってもずっと私の心には虎とカッパの亡霊がいた。 カッパは展覧会後に叩き割って捨てた。 作りたいモノが作れない自分の悔しさ。 45歳の私はいまだにソイツを許せてない。 でも同窓会であの時ごめん、自分だったんだと 白状されたら、私は呆気なく笑い飛ばし許すだろう。 同じように虎とカッパの亡霊が心の片隅にいたんだろうから(苦笑) 『カッパは動物じゃないから作りたくないけど、 虎は、ママの虎は作って一緒に仲間にして飾るよ』 30年以上の時間を経て、リナが私の中の虎を救ってくれた。 湯船で私はバレないように涙をお湯で顔洗いした。 後日、リナの作品は児童玄関前に展示された。 展示されてた作品、 『ママぁ、あのねぇ、乾燥棚にちゃんと置いてたのぉ、 そしたらさぁ、酷いんだよ。 くまちゃんの頭のリンゴ取られてさぁ、 幸せの青い鳥の嘴取れてさぁ、ウサギの耳が両方折られてて、 しかもウサギがボロって落っこってたんだよぉ(▼皿▼)(怒) 先生が直してくれるからリナのは持って帰れないのよ。』 時代は巡るのだろうか(苦笑) でも、リナは。 『泣きそうなほどあったま来たけど、ま、 また作ればいいやって思ったから全然平気だけどね』 なんてアッケラカンな天晴れなリナさんだろ( ̄∇ ̄) 『ねぇママの虎、成仏出来た?』 うん、リナのおかげで成仏出来たよ(*´︶`*) ありがとね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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