|
カテゴリ:カテゴリ未分類
ちょっと時期が前後しますが、先月末、取材で泥棒さんにお会いしました(笑)。
ボクの取り扱い商材にセキュリティがあることは、コレまで何度も述べてきまし たし、営業活動の中で大切になるのが泥棒さんの活躍だとも、不謹慎ながら紹介 したと思います。そんで、各方面にアンテナを張って「もし現役の泥棒がいたら インタビューしたい」と発信していたら、20年来の知人(飲食店経営)からそ のような人物に心当たりがある、匿名を条件に応じても良いと、実は今年5月頃 に打診を頂いてました。なんのかんので月末押し迫った時期に実現となったんで すが、いろんな意味で勉強になりましたので概略を紹介します。 彼と会ったのは駅近くのファミレスでした、背が高く一見していい男、物腰の柔 らかい好青年、と言うのが第一印象です。写真も撮らない、録音もしないと言う 約束で取材を始めました。目的は今後の防犯機器販売に役立てることです、その 辺の事情も包み隠さず伝えてOKの運びとなった次第でした。雑談の中でイロイ ロ判ってきました。彼の年齢がおおよそ35歳前後であること。結婚して子供も いること。泥棒家業は少なくとも12年以上続けていて、捕まったことがないこ と。そんな肉付けの部分が見えてきた頃、手口について聞いてみました。 最近はピッキングやサムターン回し、焼き破りなどが一般に知られるようになっ てきましたが、何かそのような「ワザ」を使っているかと思いきや、意外にも彼 の返事は「NO」。道具を使ったりガラスを破ったりは一切しないそうです。彼 の手口は一貫して空き巣狙い、それも一戸建て住宅専門です。出店や事務所、マ ンションは一切狙わず、侵入の手口は合い鍵で開けるのみだそうです。 通常彼はセールスマンを装って、と言うより実際に販売できる低価格な商材(ス プレー缶タイプの消化器など)を持って訪問販売をしています。このときチャイ ムを押して人が出てくればセールスしますし(モチロン売れなくても全然OK) 不在のようだと判断したら玄関回りや裏口付近で合い鍵を隠していそうな所を調 べます。首尾良く合い鍵を発見したら、手帳に暗号でその位置を書き記し、その 家の名前や場所を記録します。つぎに電話番号を調べるそうですが、これも色々 な方法があるそうですが省略。 こうやって日々活動する中で、合い鍵を隠している家庭を記録してゆきます。つ ぎに毎日時間帯を分けて電話し、不在時間帯を調べ上げます。最終的に犯行に至 るときには、ターゲットの隣近所の在宅まで調べるそうです。そして犯行の時に もっとも気を使うところは、決して侵入したことを感づかせないこと。盗むのも 現金のみに絞り、例えばサイフに10万円あったら2万円くらいしか抜かないこ と。こうすることで細く長くその家に侵入できるんだとか。 ボクの文章が稚拙なんでうまくニュアンスを伝えることが出来ませんが、今回取 材して思ったのは「その根気強さと発想力、行動力を持ってしてナゼに泥棒をや るかな?」と言う疑問でした。正直言って仕事量はその辺のセールスマンの比 じゃありません。行き当たりばったりの犯行ではなく、徹底してリサーチを重ね て細心の注意を払って仕事(?)してます。 実は取材を通して得たものの中に、ビジネスの世界にも通じる部分がたくさん あったんです。自分が得意とするスタイル以外の仕事はしないと言う部分では、 多角経営に乗り出して失敗する起業家への戒めが感じられましたし。決して仲間 を作らず群れないと言う部分では、自己管理の必要性や機密保持についての考え 方を具現化している良い教材と見えました。理屈ではなく実践を通して身につけ てるんですね。 そんなことを本当は書きたかったんですけど、長くなりそうなんでヤメにしま す。いづれにしても泥棒という行為は良くないことですから、マネしちゃだめで すよ(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|