主婦から特別養護老人ホームを立ち上げ、今や飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長している介護ベンチャーの片山ます江さんのお話を伺いました。

「不自由だな」「不便だな」と思ったことを、自分の目線で見て、常識の範囲で考えてビジネスにしただけだと言うのですが、片山さんの特別養護老人ホームクロスハートは、大人気で入居待ちが何と1200人も！！！いるんだそうです。

おいおい、老人ホームだよ。
いくら1200番目に並んだって、この世にいる間に入居できるか！？

とツッコミを入れたくなるほどの人気の秘訣は何かというと、何てことはない、女性の視点から見てフツーのことをフツーにやっているという感じなのです。

企業が手放した古～い独身寮を格安で買い取り、みすぼらしい建物を再利用したり、家具なども廃物利用し、それに一手間かけて手を入れてきれいで楽しい場所に生き返らせた施設。
だから有料老人ホームに比べたら格段に低料金。

普通に家庭の中にあることをして無いことはしないというポリシーで、温かい美味しい食事を出す、家族と近くにいられるという家庭的な温かい雰囲気の中で、一人一人のお年寄は分け隔てなく大切にされている感じがします。

へ～、そんなの当たり前じゃん？他の特別養護老人ホームと何が違うの？
と思ったのですが、実は特別養護老人ホームの実態って、こういうフツーのことがされていないのだと聞きました。

他の特別養護老人ホームの一般的なケースだと、お風呂は全員一緒に入れさせられイモ洗いされたり、洗髪しやすいようにみんな同じく髪の毛を短く切られ男か女かも分からないようにされたりするそう。
何だか強制収容所のような所を想像しちゃいます。
私だったらそんな所、絶対に入りたくない！
お年寄りの方々だってそんな風に扱われるのはきっと嫌でしょう。

でも男の人のビジネス感覚だと効率や収益を重視しがちだから、ヒューマンサービスに必要、というか一番大事な「心」の部分が抜け落ちてしまうのかもしれませんね。
大企業が大金をかけて机上で作ったものではなく、女性が自分の目線で考えてしっかりと練ったものがいかに人の心に響くのかということを改めて知った貴重なお話でした。

たしかに男社会が作った世の中は、まだまだ荒くて疑問視することがいっぱいあるよね。
女性の皆さ～ん、ぜひ頑張ってくださ～い！