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カテゴリ:CDか行
この作品が発売されたのが、1998年の10月なんです!
うはぁ!!10年前なんですか?と言う事で。 カタルシス・スペル あらすじ・・・青の軌跡の事件の後、ジュール・ベルヌには視察団が調査に入った。その視察団に居たサーシャ少佐が、冬眠カプセルに入っていたキャプテン・グイドを目覚めさせた。 キャプテン・グイドは、彼が目指す理想のためジュール・ベルヌを乗っ取ろうとしていたのだ。 しかし、三四郎が遊び心で、船の自動制御装置に「コンピューターに、誰が主人か教え込む」ロック機能を付けていたため、船は予定通りの航行を続ける。キャプテン・グイド・リーは、三四郎を拷問にかけて、ロック機能を外させようとするのだった・・・。 キャスト・・・森川智之(三四郎)×中原茂(カイ) 梁田清之(ロード)、小林優子(サンドラ) 中村秀利(グイド)、真殿光昭(サーシャ)、辻香織(コンピューター) 河野智之(天野)、三上哲(息子) 感想・・・「青の軌跡」シリーズは、本当に上手く出来たお話だと毎回毎回、唸ってしまいます。BLの大事な要素である、カップルの成立。この設定が、先ず素晴らしい。 宇宙を航行するために、心身ともに相性が良いとされる二人をバディシステムとして選んでいる事。このバディシステムが、今回のお話のキーともなっています。 出来ればシリーズ1の「青の軌跡」から順を追って、きちんとじっくりと時間をかけて皆さんに聴いて欲しい!と願うほどの出来なのです。 たとえば、(青の軌跡で)ブルーセイレーン事件が起こらなければ、「カタルシス・スペル」で視察団が乗り込んでくる事はなかった。つまり、サーシャが冬眠カプセルに名前を変えて入り込んでいた多数の仲間や、グイドを目覚めさせる事はなかった。 宇宙開拓のための科学者達だと思われていたはずの人間が、実はキャプテン・グイド一派であり。この事件でカプセルに入っていた人々が減ってしまったから、クリスタル・クラウンで大勢の科学者達が乗り込んでくる事になった・・。そこで、乗り込む人々の中に凱が居たから・・・と言う具合に、お話が続いていくのです。前のお話を受けたからこそ、次のお話が展開していく・・この素晴らしさは、順を追ってじっくり取り組みたい!と思う一因となるのです。 でも・・・ジュール・ベルヌが出発した時点では、コンピューターに組み込まれた「青を探せ」と言う指令は、誰も知らなかったはず。 とすれば、サーシャが冬眠カプセルで眠っているグイドを起こすために、視察団として乗り込む事はなかった・・と言う見方も出来ますが。・・良いじゃないよ。終わりよければすべてよしなんだから(゜゜)\バキッ☆。 ま、それはさておき。10年近くも前に、こんな素晴らしいBLが発表されていた事に感動を覚えます。 あの小説をこんなにわかりやすく、しかも無茶苦茶コンパクトにまとめたよなぁ・・と言うのが感想の第一です。第一作が2枚組でしたから、今回のこの作品も、2枚組を覚悟しておりましたのに(しかも、1枚でまとめた上にフリートークはしっかり入っているんですよね)。 もうちょっと、サーシャからグイドに対する思いであるとか、カイに対する対抗意識が(原作では)描かれていたはずなのに、それらが薄らいでしまいましたねぇ。 そして、そして何よりも!サーシャがカイを押し倒すシーンがなかったのは痛かった。ユリ×ユリ対決っぽい感じが、音声ではどうなったかな?と楽しみにしていたのに・・・あれ?おかしい。あのシーンがない・・。思わず、何度もそれが登場したはずのCDのトラックを聞き返してしまいましたよ(^^;。しかも、グイド×サーシャのシーンが寸止めで。このシーンの真殿さんの声が「え?」と一瞬、持っていたボールペンを落としてしまいそうになるほど色っぽかったので、なおさら「勿体ないぃい!」と思ってしまったのですね。 ちょっと待って。そう言えば、私は真殿さんのBLご出演作品はほとんど持っていないじゃないか??メインで絡む役は、真夏の被害者くらいだし・・でも、あれはちょっと狂気に走ってしまった攻めだったし・・・、受けは、2006秋のリンクスロマンスフェアCDに収録の作品(月と茉莉花)で聴きましたが、キスだけでした)。 このカタルシス・スペルは寸止めだったから、余韻も残るし。もっと聴きたい!感を持たせてくれたのかもしれませんが、真殿さんのクールビューティさん受けをじっくり聴いてみたいなぁ・・と思わせるには十分でした。だって・・最近は、真殿さんと言ったら危ないアブナイ叔父様なんですもの!!ちょっと変態なんだもの(゜゜)\バキッ☆ さて。感想に戻りましょう。 ディスク1枚だから、楽しみにしていたシーンは削られてしまいましたが。お話としたら、必要なシーンはしっかり残っていましたし。三四郎とカイの絆もきちんと描かれておりました。もちろん、Hシーンもね(^^;。特に、生命の危機に立たされた後だけに。本能と申しましょうか?ケダモノのように激しく求め合う二人は、本当に凄い。第一作のHシーンが「あ、もう終わりですか?」と思うくらい短かったのに対して、結構しっかり睦んでくれました。 グイドにもサーシャにも、バディを組む資格がない!と罵られた三四郎とカイのカップルですが。バディシステムを組む者全てが、愛し合わなくてはいけない・・と言うことではないでしょう。 愛だの恋だのと言う言葉では言い表せない絆で結ばれているのが、バディシステムと言う名の関係になるのだとしたら。根本的なところで、二人はしっかりバディなのだと思わざるを得ません。三四郎に取り付けた受信器に、わざと通信機能を入れなかったカイ。カイの自殺願望を知っているからこそ、命令するまで死ぬな!と指示を出す三四郎。 殺したいほどグイドを憎んでいるサーシャ。その殺意を知りつつ、小型船にサーシャを抱いて乗り込むグイド。この二人に負けず劣らず、三四郎とカイの絆は、今後深まっていく・・と思わせてくれます。 そして。いつの日にか、このお話のタイトルにもなっている「カタルシス・スペル」(解放の呪文)に繋がるのではないだろうか?と。 一見すると。三四郎がコンピューターにインプットした、とんでもない会話。その言葉が、コンピューターを解放する事につながる呪文・・・つまりは、最後の最後まで明かにされなかったパスワードであり、タイトルになっているようなのですが。 それだけではなく。あのセリフが、カイの死にとらわれている心を三四郎にゆだねて、自由になれるきっかけになる言葉そのもののようにも思えるからです。つまりは、カイにとっても解放の呪文であると・・。 うふふ(^-^)。このセリフは、実際に聴いて。貴女もサンドラ達と一緒に「えええええ!?」と叫んで下さいね。 中原さんは、前回のフリートークで疲れ果てた挙げ句にあまり喋っていなかったら、ファンの方に注意されたらしいのですが。確かに、2枚組であれだけ喋っていたら、フリートークまで語れませんわなぁ・・。今回は、1枚だったからか?フリートークでも語っていらっしゃいました。その中原さんでは、意識して、グイドを堕とそうとするカイのセリフが色っぽいのは当然としても(「私は、私の男に会いたい」と言う台詞は、凶悪的なほどでした)。今回は、冒頭のコンピューターをいじっている三四郎に詰め寄る「これは遊び心とは言わない。無駄な小細工と言うんだ」と言う台詞に、うわぁ・・こういう普通のセリフで色っぽかったらどうするよ??とハスキーボイスに悩殺されました。 森川さんは、野生の勘を持つ男!と言う役柄が多いのですが。この三四郎でも、その野性味あふれる魅力を十分に発揮していらっしゃいます。 梁田さん、ナレーションお疲れ様でした。 小林さんでは、やはりあこがれの人だったサーシャ少佐を案内して回っている時の「まるでアイドルを見る小娘」(by三四郎)状態の、ちょっと可愛らしいサンドラがその声音で分かるところに惚れました。 原作はこちら・・・ カタルシス・スペル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年10月18日 21時07分50秒
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