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カテゴリ:読書
真夜中クロニクル

著:凪良ゆう




あらすじ

津田新名(ニーナ)は、紫外線の刺激で、肌が水ぶくれ状態になるために。太陽の下に出ることが出来ない。
小学校から、不登校となり。引きこもりの生活をするしかない。

そんな時、夜の公園で出会った7歳年下の真下陽光。
彼は、ニーナを綺麗だと・・・好きだ!と言ってくれる。
凍てついたニーナは、なかなか彼を受け入れることが出来ないのだが・・・
陽光の明るさに、徐々に心を開いていくのだった。

感想

まだ小学一年に入学したばかりのニーナは、担任や同級生から嫌悪感をもたれてしまう。
「あんこく」のきっかけとなったプロローグ

18歳の引きこもり状態のニーナが、夜の公園で11歳の陽光に出会い。一緒にすべてから逃れるために、飛び出していく真夜中クロニクル

16歳となった陽光は、若手女優と一緒の写真を撮られてしまう。
23歳となったニーナとの初ベッド(最後まではやってません(大笑))も描かれた月が綺麗ですね

そして。
陽光が出演する事になった映画と、その主題歌を作成する事となったニーナ。
19と26になった二人が、それぞれの世界から手を差しのばし。つかんだものとは??を描く感動のLOVE SONG

映画が封切られて、それぞれに少しずつ変化したものの。
変わらないものもあり・・・そんな二人のドライブを描くエピローグ

このお話は、上記5つのエピソードから連なっています。
これがねぇ!!もう、どれもこれも、珠玉のお話!!なので。
最後までたどり着いた時には、感動の涙がだーっっと頬に流れてしまいます。

涙と書くと。
え?悲恋ものなの?
例えば、主人公が日光を浴びてしまって。灰になった(違うっ!!!)とか・・
命に関わることで、別れ別れのバッドエンドにでもなったかと想われそうですが。

最初に断っておきますと。
滅茶苦茶ラブラブなハッピーエンドです。

ハッピーエンドなのに、涙?

そうなんです。良かったね・・・本当に良かったね・・
そこにたどり着くことが出来て、本当に君たちは良かったねぇ!!

じんわりと嬉しく。そんな二人を見守ったことが喜ばしく。
感動の涙なのです。


そう・・・ぶっちゃけ。
表紙を開いたなら、肌色満載(大笑)の扉絵がありまして・・・
ほんの一瞬、購入する時に引きましたし。

読み始めたなら、主人公のニーナの性格がね・・
最初は・・・・え?と眉をひそめるものでした。

・・ぶっちゃけた話を書いたならよ!!??

でも。ぶっちゃけ話が書けるって事は。
それを裏切る良い出来だったと想って下さい。

日光を浴びると、とんでもない状態になるニーナ。
その治療のしようがない病気は、お日様大好き人間の私なら耐えられないと想うのですが。

病気のせいで、引きこもり。拗ねて強情で、コンプレックスの固まりで。
そのひねくれ具合がまた、徹底して凄い。
夜型人間になるのは、仕方ないにしても。
他人からかわいがられて当然の存在が嫌い。
両親のせめてもの愛情も、うっとうしい。
偏食で小食。
二言目には、「しね、ボケ」と世界や自分に呟くニーナ。

陽光との出会いでも、そこまでひねくれて応じなくても・・・と思うくらいの暴言の数々。
しかも、遊びに来た陽光に容赦なくつれなく接していますし。
年下の相手だと言うのも考慮せず、結構叩いたり蹴り飛ばしたりしています(^^;

これはねぇ・・・陽光がMだったのか??と思いたくなるくらい。

顔が綺麗で一目惚れ?
お父さん譲りで(大笑)苛められる事が快感?だったかもしれないけど。
よくもまぁ・・・陽光はニーナを好きになってくれたよねぇ!!なんですよ。

今時、蹴り飛ばされたり殴られたりしたら。
動物だって懐かないって・・・(^^;

BLですから。
そんな主人公を好きで好きでたまらない!!人間が居ないと。
お話にはなりませんが(こらこら)

名前の通り。明るいオーラを持つ陽光だから。
ニーナのあんこくを溶かして、彼を明るい世界に引き上げてくれたのだと思います。

この陽光が、最初に登場した11歳の頃から。
(チビで半ズボンなのよ!!LOVEのスペルを間違ったりしていますが)
気持ちが、もう男の子と言うよりも!なんですよ。

好きになった人を守りたい!!自分がしっかりしなくちゃ!!もあるでしょうが。

一番は、大好きな人と自分が置かれている閉塞感を打ち壊したいから。
年上に惚れてしまった運命として、相手に早く追いつきたい!
相手から頼られる大人になりたい!と言うのがあるのだと思います。

だから、少年は大人になった・・・

その姿に、小母さんはうんうん!!頑張れ~~と応援したくなっちゃうの。
小母さんは、健気な男の子が好きなものなのよ(大笑)


いろいろな重圧感に打ちのめされそうになり。
冴えない顔をしている時こそ、口角を上げて笑顔を作る。
しんどい時こそ、辛いとかきついとは言わずに、明るい調子のメールを出す。


アカデミー賞を取って、大きな家を建てる!
そんな人生甘くないって・・・と思えるような夢物語を語った陽光に、現実はすぐに襲いかかります。

人気ドラマで、子役として有名になった事が。
大人への脱皮を図る彼の障害に。

映画に出演が決まっても、実力のない主演の我が儘(しかも後輩)に振り回され。
ついには、映画作成中止の心配が駆けめぐる。

年相応に、そういう方面に興味(大笑)を持ちますが。ニーナが嫌な事はしない。
だからか?ニーナとの関係もなかなか進展しない。

途中で、ニーナが「自分は、こんなんだから」と自分を卑下した時。
自分も「こんなん」で一緒。でも、こんなん同士で慰め合ったりしたくない。
こんなんじゃない俺になりたい!
そう彼は断言するのです。

しかし、頑張っても頑張っても、どうしようもない現実。

実際には、ネームバリューのない「元子役」としか世間には認知されていず。
実力はあっても、昔のイメージが彼を足止めしてしまう。

このお話が、私に感動をもたらしたのは。

この「頑張っても、どうしようもない」事が山積みしている現実。
それを打破しようと、一生懸命に頑張る姿があるからではないかしら?
そして、それらの閉塞感に覚えがあるから。

そうなんです!!
そういうのって、あるよねぇ!!とうんうんと肯ける。
彼らを取り巻く人々の気持ちが、もの凄くリアルに伝わってくるのです。

病気を持った息子を溺愛する両親の気持ち。

兄に向けられた両親の眼差し。
自分がそうなりたいとは思わないけれど、でも、兄をねたむ弟くんの気持ち。
引きこもりで、何も出来ない兄のようにはなりたくない!
うんうん・・比較されるのもイヤだけど、これはこれできついよねぇ・・

そして。(日射しを浴びて)変容してしまったニーナに。
奇異の目を向け、それが苛めに発展してしまった同級生の気持ち。
子供だったから、容赦なく正直なまでに吐露してしまった声や気持ち。

ニーナの回想に出てくる、彼らの苛めは。
正直、そこまでしちゃダメでしょ?と言うものがありますが。

でも、解るんですよ!!
それらのマイナスの感情も解る!!
自分が彼らの立場だったら、そうだろうな・・と頷ける。

読み始めた時に、引きこもりで暗くて。
自分を含めて、全てを憎んでいると言っても良いニーナの姿や態度に。
ちょっと引いた・・と書きましたが。

でも、それすらも!!
ところどころに入るニーナの回想に、彼がそうなるしかなかった心が伝わってくる。

まぶしく明るい太陽の光。
自分を取り巻くあんこく・・・・
過去から聞こえてくる容赦ない侮蔑の声。

芽生えて根付いてしまった殺意。
光への憧れと、自分の中に鬱積していくどす黒いもの。

それらを抱えていたら・・・とちょっと想像しただけで。
うんうん!!ニーナ、頑張れ!!と思ってしまうのです。

神様がくれたカードが暗黒のハンディだった・・。

泣いてない。でも、絶望してる。人生は最低だ。
全てから逃げ出すつもりで飛び出した真夜中の町。
ハンドルに伏せて、そう呟くしかない彼。


大人になっても、かなえることが出来ないものは沢山あり
現実の壁をよじ登ることが出来なくて、ジタバタあがく事が多くあります。

情熱があって、やる気があっても。
才能と言う壁に阻まれたり。
お金や環境・・タイミングに運。

そして、ニーナの場合とは違って。
大人になると、体力や時間と言う壁が(大笑)やりたい事の前に立ちふさがってくるのです。

大人ではない彼らの場合には、子供だと言うだけで、住む所も選べない。
お金も自由になるものは少なすぎる。
自分の人生だけど、自由にはならない事はもっと多く。
歯がゆくて、でもどうしようもなくて・・そして、不安がのしかかる!!

一番、打破出来ないのは。自分の気持ちでもあるのよね・・・(^^;

そのジレンマを体験してきている大人である小母さんは、そうなのよ・・青い春だったのよ(大笑)と、訳の分からない事まで呟きながら。
うんうん!と共感してしまうのです。

それでも、最後には光にあふれたあちら側に。
憧れて欲しいものがあるあちら側に、ニーナは手を伸ばしていく。
キュッと唇をかみしめて、外の世界に一歩を踏み出していくのです。

801シーンは、最後までないものが2回ほど。
最後まで・・が、ドカンと1回ありますが。

その過程が過程だけに。
うんうん!!二人とも良く頑張ったね!
良かったね!
じんわりとこみあげてくるのです・・・・

やっと二人が結ばれた時には、思わず頬が濡れていたのです・・・

そう・・・長い時間をかけて、見守ってきた二人の心が。
やっと一つになった!!
あぁ・・・良かった。これしか言葉が出てきません。

そして。
エピローグで。
死を覚悟した真夜中の逃避行に、ニーナと一緒だったから怖くはなかったと答える陽光。
しかし、今同じことをしたら。殴ってでも止める。
それは、これからもニーナと一緒にいたいから。

ニーナと一緒だったから。
これからも、ニーナと一緒にいたいから。

いろいろな事が、まだ若い二人にはふりかかってくるでしょうが。
この二人なら、きっと一緒に
まぶしい物へ、憧れのあちら側に手を伸ばしていける。

そう思えて、ホッコリと嬉しくなりました。

お友達のところで、紹介されていた時。
言葉が出ないくらい、感動した!としか書きようがない・・と感想にあり。
その言葉が出ない!と言う感想に、うんうん!と頷きました。

ちょっとまだ冷静にはなれていなくて。
いろいろ書き連ねてしまいましたが。
とにかく、読んでみて(大笑)!!
貴方と一緒に感動を分かち合えたら・・と思っています。





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最終更新日  2011年04月23日 21時45分34秒
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