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カテゴリ:嘔吐・下痢・感染性胃腸炎
「腸雑音亢進してますね」
「すごくお腹を痛がります」 「便培養させてください」 「便を出すんですか?」 「肛門に綿棒突っ込みます」 近くのS小学校1年生。強い腹痛と軽度軟便を訴えて受診いたしましたが、腸雑音の亢進を認めましたので、便培養をいたしました。 腸管出血性大腸菌(O-26)とベロ毒素(VT-1)を認めましたので、早速保健所に連絡をいたしました。 昨年近くのM保育園の下痢プール(O-26)集団発生のときと同じくFOM耐性菌でしたので、バクシダール(NFLX:ニューキノロン系抗菌剤)を処方いたしました。 ここ1ヵ月ほどで、当科外来では、病原性大腸菌10名(O-1,O-1,O-6,O-6,O-18,O-18,O-26,O-26,O-125,O-166)、黄色ブドウ球菌10名、カンピロバクター1名、セレウス菌1名、受診しております。 学校保健法で問題になるのは、ベロ毒素を出す腸管出血性大腸菌だけですが、なんでも、集団発生すれば問題になります。 当科でも、飲食関係、医療関係の家庭の児の場合には、より注意をはらっていただいております。 もちろん、家族みんな、同じように病原体を食べて(感染って)おりますが、健康な人は、病原体を食べても、胃酸で殺して、腸内細菌叢100兆個で勝てます。 弱っている人は病原体にのさばられて発病してしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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