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カテゴリ:嘔吐・下痢・感染性胃腸炎
「痙攣おこしました」
「37.4℃ですね」 「何回も嘔吐下痢してます」 「胃腸カゼではよくあることです」 「水分は取ってます」 「水分だけでなく塩分も補ってください」 兄が熱性痙攣既往の2歳の女の子(IgE:12、ダニ2、HD2)。嘔吐と下痢に痙攣があるとして受診されました。 先週くらいから嘔吐下痢が少しずつ増えてきました。たいていはウィルス性(胃腸カゼ)のもので、半日程度数回吐いて、その後数日下痢するのが平均的です。病原体を出して治るためですので、ある程度の嘔吐下痢は必要です。 上のほうにウィルスがかかると吐き気が強く、下のほうにかかると下痢が強いのですが、吐かずに、下に向かって下痢で出る児のほうが解毒排泄力は強いといえるでしょう。 ひとしきり吐いたらスッキリするのが普通ですが、半日過ぎても吐くのは、脱水による嘔吐ですので、点滴が必要です。 激しい下痢によって(熱もないのに)痙攣を起こすことは時々経験しますが、電解質異常(低Na脱水)による場合と病原体による場合があります。たいていは、原因不明のまま治ってしまい、後遺症もなく、脳波やMRIでも異常を認めないことがほとんどです。 なお、胃腸カゼの児の便培養をすると、細菌性腸炎が隠れておりますので、注意が必要です。ここ1ヵ月でも、当科だけで、病原性大腸菌名15名(O-1:4名、O-6:3名、O-15、O-18、O-25:3名、O-74、O-126:2名、O-164)、黄色ブドウ球菌5名、セレウス菌1名、検出されております。 みんなのお友達病原性大腸菌 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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