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カテゴリ:医療・制度・法律
「10年前から冬痒いんやさ」
「冬痒くなるのは冷え症ですよ」 「3週間前から暑くても痒いんやさ」 「暑がりも冷えのぼせですよ」 「かゆいのを何とかしてほしいんや」 「とりあえず暑い間を強酸性水と抗ヒスタミン剤で」 「かゆいのを何とかして・・・」 10年前から冬になると全身痒くなり、3週間前から今年初めて夏痒くなった50歳の女性。皮膚科でアレロック錠内服とオイラックスクリームをもらったが良くならないとして受診しました。 鼻粘膜と舌が少し充血しておりましたので、鼻炎+於血体質として、アレルギーの話と冷えのぼせの話をしようと思いましたが、漢方や体質については興味がなさそうでしたので、とりあえず暑さによる汗疹ということにして抗ヒスタミン剤(タベジール)と強酸性水のみ処方しておきました「寒くなって漢方に興味があったら来てね」。 冬痒くなるのは冷え症です。冷えて血のめぐりが悪くなって皮脂の分泌が悪くなって結果としてカサカサします(乾燥は原因ではなく結果)。漢方では当帰飲子(弱っている場合には補中益気湯)などの温めるものが使用されます。 夏悪化するのは汚染便秘タイプ(のぼせ>冷え)です。毒の血がたまって温まると痒くなります。漢方では桂枝茯苓丸や桃核承気湯のような駆於血剤(多汗で夏バテしている場合には補中益気湯)が使用されますが、とりあえずは皮膚の表面をきれいにしてクーリングするのが基本です。 最近、近くのおばちゃんたちがたくさん受診しますので、これまでのような小児科(将来のあるお子様たち)と違い、体質とか、中からきれいにするとか、そういう話よりも「すぐに良くしてくれ」という田舎開業医的ご要望が多いので、それに応える練習中です。壊れた頭切り替えるのが大変大変。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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