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カテゴリ:皮膚感染症・殺菌・消毒
「殺菌消毒してください」
「覆った方がいいですか?」 「どちらでもいいです」 「・・・」 「その時の都合でいいです」 生後3ヵ月から全身アトピーでステロイド塗布している生後5ヵ月の男の子。良くならないとして受診しましたが、ノドもハナも真っ赤で、黄色ブドウ球菌を検出しました。 どうやらアトピーにステロイド(免疫抑制剤)を連用してブドウ球菌だらけにしてしまったようです。 抗生剤内服と殺菌消毒と除去食+インタールで徐々に良くなりつつありますが(IgE:88、チーズ2、ミルク2、卵白2)、皮膚感染症・ジクジク↑↓を繰り返しております。 アトピー+ステロイドには皮膚感染症はつきものですので、創傷処置が必要ですが、覆うのが良いか、覆わないのが良いかは、議論の分かれるところです。 医療は不安の上に成り立ちますので、誰かが「心配」と言った時点で医療が発生します。 児が「助けてお母さん」と言ったら当然医療が必要です。児が「大丈夫」と言っても母が不安を感じたら医療です。親子で大丈夫と思ってもジジババが騒いだら医療です。一家全員大丈夫と思っても町内会と保育園が騒いだら医療が発生します。 医療は社会とのお付き合いですので、創傷処置も、昼は傷口を乾かすために開けておくが夜は布団にすれるのでガーゼを巻いておく、昼は婆ちゃんがうるさいので覆っておくが夜は誰もうるさくないので開けておく、というようにその時の都合で結構です。 黄色ブドウ球菌は菌毒素(スーパー抗原)を出しますので、ジクジクを放置するのは危険ですが、感染対策さえきちんとされていればOKです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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