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カテゴリ:食物アレルギー
「顔と頭が痛くて」
「ミミハナノドが赤いですね」 「玉ねぎを切ると激痛なんです」 「マイコプラズマ(+)です」 「玉ねぎも検査してください」 「・・・」 アレルギー性鼻炎で時々受診する35才の女性。 鼻汁・咳嗽・頭痛・倦怠が2週間続き治らないと受診しましたが、鼓膜・鼻粘膜・咽頭扁桃の腫脹充血を認めましたので、血液検査を行ったら、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でした。 ジスロマックを処方してマイコプラズマのスーパー抗原の説明を始めたら「頭痛と顔面痛は玉ねぎを切るといつも出るんです」とのことでした。 35才にして初めてのアレルギー検査では、IgE:2934、HD6(463.0)、ダニ6(423.0)、猫5(77.7)、杉4(35.2)、イネ科3(11.0)、雑草2(0.84)、たまねぎ0。玉ねぎはほぼ無罪でした。 えっ?、玉ねぎがほぼ無罪ってどういう意味だって? 玉ねぎはユリ科です。ユリ科のアレルギーがある人は、ユリ科の食べ物が苦手です。ユリ根、玉ねぎ、ネギ、ラッキョウ、ニンニク、ニラ、アスパラガス、ユリ科がダメなのは外来でも、3家族しかおりません。血液検査では、ニンニクと玉ねぎが検査可能ですが、ニンニクのほうが陽性率が高いようです。 血液検査で陰性でも、玉ねぎの辛み成分(硫化アリル、アリシン、二硫化プロピル)が苦手な人もおりますが(甘み成分は加熱されたプロピルメルカプタン)、辛み成分は血液検査ではわかりません(ADというよりはCSかな?)。 えっ?、アスパラガスはユリ科じゃないだろうって?。そのとおり。クロンキスト体系ではユリ科ですが、APG分類ではクサスギカズラ科です。 以前、ユリ科アレルギーのお嬢様に「アスパラガスもだよ」と教えたら、アスパラガスも食べられなくなってしまったことがありました。よけいなことは知らない方がいいね。恐い恐い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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