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カテゴリ:医療・制度・法律
「2週間前からハナと咳がひどくて吐くんです」
「鼻炎と中耳炎です」 「何ともないって言われてました」 「ミミとハナは診てもらいましたか?」 「ノドと胸とお腹だけです」 「鼻が下におりて痰のふりをしてるんですね」 2週間前から鼻汁・咳嗽・喘鳴が苦しくて眠れず、咳で吐く、1才半の男の子。 ノドと胸に所見はなく、鼻粘膜が真っ赤に腫れ、鼻汁がドロドロ、軽い中耳炎も起こしておりました。 早速、(ハナを止める抗ヒスタミン剤は中止して)抗生剤+抗アレルギー剤+去痰剤を内服していただきました。 呼吸器感染症の病原体は、鼻から侵入して、四方に拡がります。上に行けば結膜炎、斜め横に行けば中耳炎、裏側に行けば副鼻腔炎、下に下りれば咽頭炎・扁桃炎・上気道炎、もっと下りれば気管支炎・肺炎・です。 したがって、鼻腔で病原体が繁殖して左奥の方に進行している鼻炎・副鼻腔炎・中耳炎に「ハイ胸を開けて」「アーンして」「なんともないですね」というのは小児の診察では不十分です。どちらかといえば、ミミハナノドが大切です。 毒多ぁは成人でも耳と鼻を覗く覗き魔なので、患者さんから怪しいと思われております(胸とお腹は診ないのにね)。 そうそう、先週87歳の房室ブロックの女性の診察で、数年ぶりに打診をしてしまいました。聴診は3分間ほど、打診(指でトントン叩く診察)は1分間ほどもしてしまいました。 えっ?、お腹はどうなんだって?、よほど腹部症状がある場合と、漢方薬処方の時の腹証くらいです。皮膚炎で来ても耳と鼻を診るので「覗き魔」と呼ばれてます。恐い恐い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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