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カテゴリ:マイコプラズマ
「膠原病の精密検査をしてください」
「えっ?」 「京都の専門医に言われました」 「専門医を受診してください」 半年前から顔・眼周囲・首部の発赤ガサガサがあって、皮膚科でステロイドを塗っても良くならない52才の女性。 12/10に何を思ったか亀クリを受診しました。 顔~首部に紅斑を伴う湿疹を多数認め、鼓膜発赤および鼻粘膜の強い腫脹充血と咽頭発赤を認めましたので、検査したら、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でした。 IgE:19、イネ科・カビ・ブタクサ・杉・ダニ・HD・犬・黄色ブドウ球菌B≦0.34、抗核抗体:80倍(80倍以上陽性) 症状はミノペン+デカドロン点滴+ジスロマック内服 ⇒ ミノペン+アレグラ+桂枝茯苓丸で良くなり、小康状態でしたが・・・ 年明け2日目の激混み外来に「膠原病の精密検査をして欲しい」と受診しました。どうやら京都の医師が知り合いで、膠原病に詳しく、抗核抗体わずかに陽性を相談したら、精密検査を受けることを勧められたそうです。 示された検査項目は「抗ds-DNA抗体、抗Sm抗体、抗Sc1-70抗体、抗Jo-1抗体、抗SS-A抗体、IgG,A,M,C3,C4」でした。 不要な検査なので、丁重にお断りして、不安があれば、京都の専門病院に行くことをお勧めしました。 えっ?、抗核抗体80倍はなんて説明したのかって?「膠原病の素因を持ってます」「自己免疫疾患は自分で自分の体を攻撃する自己抗体を持つ難病です」「難病のごくごく軽いうちです」「他人よりも余力がないので無理が利きません」「冷え・疲れ・イライラ・暴飲暴食・睡眠不足・紫外線などを避けてください」「発病していないので特に治療はありません」「80倍⇒160倍⇒320倍⇒640倍⇒1280倍⇒2560倍と上昇すれば発病の可能性があります」かな? 甲状腺疾患やリウマチ性疾患などの難病は膠原病のことが多く、カゼでも湿疹でも、何でも症状が長引く人は、膠原病の素因が隠れていることがあります。 マイコプラズマ感染も長引いたり繰り返す人は膠原病の素因を持っていることがありますので、時々検査をしますが、患者さんには不安を与えますし、保険からは「検査しすぎ」とお叱りを頂くので、大ひんしゅくを買ってます。恐い恐い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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