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カテゴリ:皮膚感染症・殺菌・消毒
「牛蒡の汁飲んだら痒くて痒くて」
「マイコプラズマ(+)です」 「ガサガサひどいんですが」 「カビっぽいですね」 乾燥肌と言われている66才の女性。 便秘に良い?と聞いて牛蒡の汁を飲んだら、頭皮と首と背部が真っ赤でガサガサになり、我慢できずに亀クリを受診しました。 鼓膜発赤と鼻粘膜の強い腫脹充血と咽頭発赤を認めましたので、検査したらイムノカードマイコプラズマ抗体(+)でした。 IgE:123、トリコフィトン2(2.55)、マラセチア・カビ・ピティロスポリウム・黄色ブドウ球菌・イネ科・雑草・杉・ダニ・HD≦0.34 症状は強酸性水消毒+ミノペン+桃核承気湯内服+ケトパミン塗布で良くなりました。 乾燥肌は冷え症です。冷えて血のめぐりが悪くなって、皮脂の分泌が悪くなって、結果としてカサカサします。乾燥は原因ではなくて結果ですので、水を塗っても加湿しても治りません。水ではなく脂が足りないので、保湿が必要です。 冷え症の乾燥肌に隠れているのが、室内アレルゲンのダニ・HD・ペット・カビと年末年始のケーキとチキンと餅と黒豆とチョコと花粉です。 今回は室内に生えるカビではなく、身体に生えるカビでした。 身体に生えるカビ(カンジダ・マラセチア・ピティロスポリウム・トリコフィトンなど)の中でも、トリコフィトン(Trichophyton tonsurans)は歴史が浅く、最近、中南米から持ち込まれ、格闘技(激しく接触感染)で広まったという説があります。 念のために聞いたら「柔道もレスリングもしたことはありません」のことでした。恐い恐い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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