毒多ぁ亀山の小児科日誌

「除去食の書類書いてください」
「除去食は不要でしょ」
「姉は血液検査してください」
「お姉ちゃんは必要ですね」
　症状がないのに、卵･小麦･乳製品･胡麻･牛肉･魚類･除去中の1才10ヵ月の男の子。
　半年前：IgE:5､ﾀﾞﾆ･犬･卵白･ﾐﾙｸ･小麦･胡麻･大豆･ｻﾊﾞ･ﾊﾞﾅﾅ･ｸﾙﾐ≦0.34
　必要もない除去食の書類を書いてほしいと来ました。姉が重症なので考え過ぎ！
　姉は重症、生後3ヵ月から全身発赤ガサガサのK県Y市で出生の5才の女の子。
　生後7ヵ月に毒多ぁを受診。1時間の食事指導を聞いて､Y市を捨てて高山(M村)に移住し、自給自足の畑を開墾してしまいました。
　生後7ヵ月：IgE:1990､卵白5(80.7)､ﾀﾞﾆ5(80.2)､小麦4(38.3)､大豆4(28.5)､犬4(20.1)､ﾐﾙｸ3(11.7)､ﾄﾏﾄ2(2.16)､豚肉2(0.72)
　12ヵ月：IgE:6982､胡麻6(978.0)､ﾀﾞﾆ6(730.0)､卵白6(507.0)､小麦6(382.0)､ﾐﾙｸ6(324.0)､大豆6(143.0)､ｺｺﾅｯﾂ5(77.0)､米5(65.4)､ｼﾞｬｶﾞｲﾓ5(64.0)､粟5(55.7)､黍4(49.8)､稗4(40.5)､ｶﾎﾞﾁｬ4(20.7)､林檎3(16.1)､ｱﾎﾞｶﾄﾞ3(12.4)､ﾆﾝｼﾞﾝ3(10.1)､大蒜3(8.71)､ﾀﾏﾈｷﾞ3(8.25)､ｻﾂﾏｲﾓ3(7.60)､鯵3(6.76)､ｶﾋﾞ3(6.17)､ｱｻﾘ3(5.80)､黄色ﾌﾞﾄﾞｳ球菌3(5.53)､鮭3(4.58)
　1才5ヵ月：IgE:10783､卵白6(841.0)､犬 6(803.0)､胡麻6(549.0)､ﾐﾙｸ6(524.0)､ﾀﾞﾆ6(478.0)､小麦6(413.0)､大豆6(166.0)､ｼﾞｬｶﾞｲﾓ5(70.7)､ｺｺﾅｯﾂ5(54.3)､ﾄｳﾓﾛｺｼ4(48.2)､米4(40.2)､ｶﾎﾞﾁｬ4(36.8)､ｲﾈ科4(31.0)､ﾘﾝｺﾞ4(26.0)､ﾄﾏﾄ4(19.7)､ｲﾜｼ3(15.3)､ｻﾂﾏｲﾓ3(8.01)､ﾆﾝｼﾞﾝ3(5.97)､ｶﾋﾞ2(2.23)､ｲｶ2(2.19)､ｻｹ2(1.59)､ｱｻﾘ2(1.38)､ﾎﾀﾃ2(1.37)､ｴﾋﾞ2(1.36)､豚肉2(1.34)
　3才2ヵ月：IgE:5479､ﾐﾙｸ6(531.0)､胡麻6(415.0)､小麦6(217.0)､卵白6(190.0)､大豆4(48.4)､ﾄｳﾓﾛｺｼ4(43.8)､ｵｰﾄ麦4(29.2)､ｵﾚﾝｼﾞ4(18.2)､ｺｺﾅｯﾂ3(16.7)､ﾘﾝｺﾞ3(9.68)､豚肉1(0.43)､鶏肉≦0.34､TARC:1098
　昨年末の12月20日の調布市の毒チヂミ殺人事件の影響を受けて、2年ぶりに受診。M小学校が神経質だからね。
　5才1ヵ月：IgE:3358､ﾐﾙｸ6(230.0)､胡麻5(97.7)､ﾋﾟｰﾅｯﾂ5(70.0)､卵白5(54.5)､胡桃4(49.7)､小麦4(35.6)､桃4(19.1)､大豆3(11.0)､ｲｶ2(1.15)､鶏肉1(0.48)､ｲﾑﾉｶｰﾄﾞﾏｲｺﾌﾟﾗｽﾞﾏ抗体(+)
　あんなに重症。血だらけ膿だらけ熱傷状態だった姉は、数値の割にはかなりきれいでした。弟は胎児期に姉といっしょに除去食をしていたので、もちろんきれいです。
　重症ADには除去食+インタール内服の指導をしておりますが、インタール内服には頼らずに、山奥の村に移住して、自給自足の開墾生活をしている母親が2名(K村1名M村1名)居ります。恐い恐い。