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カテゴリ:食物アレルギー
「頬のジクジクが良くなりません」
「トビヒですね」 「検査してください」 「卵だけ残りましたね?」 「どうすればいいですか?」 「インタールでも内服してみましょうか」 生後7ヵ月から離乳食を開始したら顎と頬と耳前部に発赤ガサガサが現れ、全身に拡がって来たために生後9ヵ月に亀クリを受診した、1才2ヵ月の男の子。 生後7ヵ月:IgE:60、卵白3(9.93)、小麦1(0.42)、大豆1(0.38)、HD・ミルク・タラ・胡麻・ピーナッツ・ジャガイモ・バナナ≦0.34、イムノカードマイコプラズマ抗体(+) 強酸性水消毒とケトテン内服+スタデルム軟膏くらいで、症状は良くなっておりましたが・・・ 先月末に発熱してから、右頬のジクジクだけが悪化してきましたので、検査したら、Branhamella catarrhalis(2+)、PSSP(2+)、イムノカードマイコプラズマ抗体(-)でした。 1才2ヵ月:IgE:68、オボムコイド4(18.2)、卵白3(16.7)、卵黄2(2.81)、小麦0.34、大豆0.23、ダニ・HD・トウモロコシ・エビ・サバ・鶏肉・黄色ブドウ球菌≦0.10 オボムコイド(耐熱性卵蛋白)が(+4)と高値でしたので、遅ればせながら、呼び出して、インタール内服開始としました。 20種以上ある卵蛋白の中でも、強力なものはオボアルブミン、オボトランスフェリン、オボムコイド、リゾチームの4種です。 オボムコイド以外は加熱によって失活しますが、オボムコイドは加熱しても弱まりません。 したがって、オボムコイド(耐熱性卵蛋白)が陽性の児は火が通っていても症状が出やすく、将来的に食べられる時期が遅くなる傾向にあります。 ザジテンなど、普通の抗アレルギー剤は、腸から吸収されて、MAST細胞の段階でアレルギー反応を抑えます。途中の段階で抑えているだけですので、やめれば元に戻ります。 インタールは食物(腸管)アレルギー専用の抗アレルギー剤です。食前に内服すると食物アレルゲン(大きな蛋白分子)をカット(栄養分:小さな分子は吸収)してくれます。その後全部便に出て行ってしまい、大変安全です。 もし、インタールを飲んでいる方が調子良ければ、腸の粘膜は真っ赤っかで孔だらけで、オッパイはアレルゲンだらけということになります。恐い恐い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年09月07日 14時10分12秒
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