|
カテゴリ:蕁麻疹・紅斑・紫斑
「年始から蕁麻疹が良くならないんです」
「ミミハナノド赤いですね」 「食事とは関係ないんです」 「食べ物で蕁麻疹が出ることはまずありません」 「何なんでしょうか」 「マイコプラズマ(+)です」 今年正月から顔以外の全身蕁麻疹を繰り返す13才の排球男子。2才中耳炎既往・AD・杉花粉症既往。父・杉・ヒノキ・蛾・陽性、母杉花粉症。 13才0ヵ月:IgE:749、ソバ0.54、大豆0.45、卵白0.31、ミルク0.12、卵黄・チーズ・豚肉・牛肉・マグロ・サケ・サバ・アジ・米<0.10 近医でピントはずれな食物アレルゲン検査をされましたが、アレロック内服でも全身蕁麻疹を繰り返すため、亀クリを受診しました。 鼓膜発赤と咽頭扁桃の発赤腫大および鼻粘膜の強い腫脹充血を認めましたので、検査したら、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でした。溶連菌迅速(-) 13才1ヵ月:IgE:640、杉5(57.4)、シラカンバ3(9.77)、イネ科3(8.26)、ブタクサ3(6.32)、蛾3(3.95)、HD2(1.02)、ダニ2(1.00)、カビ0.34、犬0.20、猫<0.10、TARC:231、イムノカードマイコプラズマ抗体(+) 症状は、AZM内服で良くなってしまいました。 蕁麻疹が食べ物で出ることは、まずありません。たいていは、感染症(病原体の菌毒素がアレルゲン:飛騨弁でカゼボロ)です。カゼボロ:ミミハナノドが赤いと外まで赤い。 黄色ブドウ球菌のenterotoxinA,B、溶連菌の・・・exotoxin、マイコプラズマの・・・mitogenなどの菌毒素はスーパー抗原(super antigen)と呼ばれ、ダニHD花粉などを超える超強力抗原です。 環境アレルゲンの場合は、すぐにわかります。「隣の田んぼで農薬を撒いたら蕁麻疹が出た」「ファブリーズをシュッとやったら出た」「ベープマットを焚いたら出た」「化粧品を変えたら出た」、、、「あれだ!」ってわかります。わからなければカゼボロです。 食物アレルゲンで蕁麻疹が出ることもあまりありません。「あれだ!」ってわかります。「生まれて初めて食べた」「いつも1個なのに10個食べた」「夕べのあれが腐ってた」、、、「あれだ!」ってわかります。わからなければカゼボロ(カゼの初期症状が蕁麻疹)です。 もちろん、もともとの原因はカゼボロでも、食事で悪化します。 人間に体は冷やすとストップし、温めると促進します。 したがって、紫外線や入浴や運動や発声や発汗などで蕁麻疹が余計に出ます。食事という行為(咀嚼消化吸収)も基礎代謝を高めますので、蕁麻疹が余計に出ます。 急性期(発熱熱傷火傷)は冷やしてストップしますが、冷えて慢性化した関節炎などは温めて促進させます。 蕁麻疹は冷やして止めても、薬物で止めても、構いませんが、止めている間に、アレルゲンを除去する必要があります。恐い恐い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[蕁麻疹・紅斑・紫斑] カテゴリの最新記事
|