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カテゴリ:皮膚感染症・殺菌・消毒
「どうされました?」
「ステロイドがあまり効かないんです」 「AD+トビヒです」 「ステロイド以外?」 「卵アレルギー+黄色ブドウ球菌感染対策が必要です」 生後1ヵ月から顔~全身発赤ガサガサのS県K市の11ヵ月の男の子。母小麦× 生後4ヵ月:IgE:42 、卵白9.65、牛乳0.16、小麦0.12、アルテルナリア・ネコ・ダニ・犬・ブドウ球菌B・オボムコイド・マラセチア・ωー5グリアジン<0.10、TARC500 生後6ヵ月:IgE:21、卵白5.20、牛乳0.14、マラセチア0.11、杉・アルテルナリア・ネコ・ダニ・小麦・犬・ブドウ球菌Bオボムコイド・ω-5グリアジン<0.10、TARC358 生後11ヵ月:IgE:20.9、卵白4.97、カモガヤ・ブタクサ・ヨモギ・スギ・アスペルギルス・カンジダ・ダニ・HD・カニ・エビ・サケ・サバ・イワシ<0.10、TARC1900 ステロイド(ロコイド→リドメックス→リンデロン)が無効なので、運悪く、毒亀ブログを見つけてしまい、S県K市から来てしまいました。 頬>全身の発赤がいかにもトビヒあるいはSSSSっぽく、鼻粘膜の腫脹充血を認めましたので、卵アレルギー=ブドウ球菌感染ですので、鼻汁培養しました。 生後11ヵ月:鼻汁培養:MSSA(1+) 除去食+インタール+CFPN-PI内服+強酸性水消毒+フシジンレオ塗布を開始していだきました。 ステロイドは皮膚の炎症を抑えます(主作用:消炎剤)。カビバイ菌は増やします(副作用:免疫抑制剤) ブドウ球菌のスーパー抗原(staphylococcal enterotoxinA,B)は、食物アレルゲンや環境アレルゲンを超える超強力な抗原ですので、いろいろ努力するよりも、カビバイ菌対策が優先します。 ブドウ球菌専用の軟膏と言えば、フシジンレオです。フシジンレオは、ブドウ球菌にしか効きませんが、ブドウ球菌にだけはよく効きます。皮下までしみ込みますので、乳幼児の湿疹が軽くても、フシジンレオを塗って良くなったらブドウ球菌が居る。決定と言えます。恐い恐い。 AD+皮膚感染症 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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