国民の義務
パースでは毎晩夜10時15分からSBS放送局で夜7時のNHKニュースを録画放映しています。今晩の番組で裁判員制度の予行演習が始まったと言ってました。日本と豪州の裁判制度の違いについては良く知らないのですが豪州では陪審員制度があり有権者から陪審員がランダムに選ばれ国民の義務として裁判に出席しなくてはなりません。私も豪州の国籍を取得して1年も経ってない時期に突然裁判所から手紙が届きました。何も裁判所から呼び出されるような悪いことをした覚えが無いのですが、何故かどきどきして手紙を開封すると貴方は陪審員に選ばれたので裁判所まで来て欲しいとの事でした。指定された日に裁判所に出かけ陪審員の控え室みたいなところに居ると後から後からかなりの人数の人がやってきました。ここはPoolと呼ばれる部屋でこの中から陪審員候補が選ばれるのです。およそ30人くらいの人が一つの事件の陪審員候補に選ばれ実際に被告人が出廷してる部屋に通されました。当時は英語力も未熟でしたので訴状の朗読もよく理解できずただ強姦事件の犯人として起訴された被告人の顔つきが凶暴そうに見えたので「ああ、こいつは真犯人だろう、有罪だ」なんて無責任なことを考えていました。実際に陪審員に選ばれるには被告人の弁護士にも拒否権みたいのがあって、それにパスしないとなれません。私は幸か不幸か分かりませんが陪審員に選ばれなかったので午前中だけでお役御免、もう家に帰ってよいといわれました。