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2007年08月20日
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“ドイツのシンボル"ダックスフント、消滅の危機?



 ドイツで国民的な人気を誇る犬「ダックスフント」の出生数がここ最近、急減している。過去10年間の減少率は40%近くにもなる。比較的高価であることに加え、他犬種の人気が次第に高まっていることが原因だ。かつて“ドイツのシンボル”とも言われた名犬だが、「独国内からいなくなるのでは…」と本気で懸念する声も出ている。(ベルリン 黒沢潤)
 「ドイツ犬連盟」(西部ドルトムント)によれば、昨年のダックスの独国内での出生数は7158匹。1996年は、約1万2000匹だった。
 ダックスは15世紀ごろから、長い胴体と短い足という独特の特徴をいかし、アナグマ狩りなどに利用されてきた。ドイツ皇帝ウィルヘルム2世(1859~1941年)や、第二次大戦中の北アフリカ戦線での活躍により、連合軍から“砂漠の狐”と恐れられたロンメル将軍らに愛されたことでも有名だ。
 大戦後も、72年のミュンヘン五輪時のマスコットになるなど大人気で、同年の出生数は約2万8000匹を記録した。
 しかし最近は、ラブラドール・レトリバーや、ジャック・ラッセル・テリアなど、他犬種が独国内に徐々に浸透。ダックスは、500ユーロ(約7万7000円)前後と決して安くないため、東欧諸国からの雑種犬を購入する人々が増えている。
 ダックス愛好家からは今、「愛くるしく、飼い主に忠実である一方で、独立心が実に旺盛。年々、減っていくのはとても残念だ」(ベルリン市民)との声も漏れる。
 出生率の減少を前向きにとらえる向きもある。
 ある業界関係者は「これまで人気があり過ぎて闇市場が栄え、免疫など健康面で問題のあるダックスが生まれるケースも多かった。人気が落ち着き、怪しげなディーラーが減ることで、市場が健全化する」と話す。
 “ダックス人気”が低迷気味のドイツとは違って、日本での人気はすこぶる高い。昨年の出生数は、ドイツの約3倍の約2万匹だったという。







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Last updated  2007年08月20日 11時36分48秒


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