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テーマ:お勧めの本(7406)
カテゴリ:Books
今から8年ほど前に山崎豊子著「沈まぬ太陽」を読みました。
当時、発行されて間もないころで、 研修に行った先で全5巻が揃って置いてありました。 時間をもてあましていたところだったので、 1巻を手に取り読み始めましたが、そのリアルさに圧巻されました。 読む手が止まらない状態でテレビドラマを見ているかのように 映像が頭の中に描かれながらページをめくり、 あっという間に全てを読みました。 航空会社が物語の舞台です。 空の安全は誰が守るのか!主人公の恩地元が熱く語ります。 山崎氏のインタビュー記事を当時読んだのですが、 主人公にはちゃんとしたモデルが居てかなり細かく取材したとのことです。 主人公のモデルは日本航空の労働組合の元委員長。 昔の日本航空は半官半民で、政官財の癒着構造も露骨に表現されていて、 実話としか思えないことも書かれています。 また、御巣鷹山の日航機墜落事故も克明に書かれていて、 読みながら涙が止まりませんでした。 これも、事故報告書を何度も読み下し、 取材を繰り返したと山崎氏は言っていました。 山崎氏は社会を正面から見つめ、 人を描くのと同時に社会に巣食う問題を表現しているかのように思います。 それを正か否かを訴えるのではなく、 読む側に判断させようとしている気がします。 この小説は、今でも忘れられません。 ぜひ映像化して欲しいと思います。 また、その他の小説も今でも現実に起こりうる問題をテーマにしたものが多く、 もっと読んでいきたいと思います。 また、来週日曜から「華麗なる一族」が木村拓也主演でドラマ放送です。こちらは金融問題。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.08 16:03:54
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