「トットちゃん!」第8週
黒柳徹子さんの軌跡を描くテレビ朝日のお昼のドラマ「トットちゃん!」は、第8週を終えました。ここでは、徹子(トットちゃん)がNHKの試験に合格し、試用期間を経て女優として脚光を浴びるまでを描いています。------「歌や朗読ができる母親になりたい」との思いでNHKの専属俳優の採用試験を受け、最終選考に残ったトットちゃん(清野菜名)でしたが、父である守綱(山本耕史)の反対があり説得の結果何とかお許しが出て、無事合格。同じ試験を受けていた音楽学校のクラスメイトだった咲子(趣里)は不合格でした。ただし、正式採用ではなく、さらに「実地研修」によりさらに絞られます。失敗しながら、NHKのプロデューサーである大岡龍男先生(里見浩太朗)から指導を仰ぐ日々。そんななか、ラジオドラマの収録を見学していたとき、出演したベテラン男優から、こう訓辞を受けます。「蹴落とすやつは、蹴落とされる」トットちゃんはこの言葉から、トモエ学園の小林校長(竹中直人)が言っていた「みんな仲良し」という言葉を思い出し、その言葉が社会に入ってから通用しない,すなわち競争社会に組み込まれたことを感じました。さらに、「咲子が落ちたのは私が蹴落としたからじゃないのか」との不安も感じたのです。そのことを大岡先生に話したところ、「あなたは純真無垢で非常に際立っている。だからこそテレビジョン放送にはあなたが必要なので、選んだのだ。決して蹴落としたわけではない」と語り、トットちゃんは安堵したのでした。それから1年、トットちゃんは晴れてNHK専属俳優として正式契約を果たします。しかしそれでも通行人役が多く、たびたび失敗して久松ディレクター(三宅健)に怒られる始末。そんななか、大型ラジオドラマ「ヤン坊ニン坊トン坊」のオーディションに挑戦。主役のトン坊役を射止めます。しかし、イメージを損ねないよう「大人が子猿を演じている」ことを隠すため、主役の出演者の名前はアナウンスされませんでした。やがてNHKには「誰がやっているのか」の問い合わせが殺到。放送1年後から主役の出演者がようやくアナウンスされるようになりましたが、「トン坊、黒柳徹子」の部分で噛んでしまうことが多く、「芸名を名乗ろう」と大岡先生に相談します。答えは「アナウンスで噛まれても、名前が知られているのだから芸名を名乗るべきでない」と。これがきっかけでトットちゃんの名前は全国に知れ渡り、本来の目的であるテレビの仕事も増えます。------ 「ヤン坊~」でトン坊役に採用されたトットちゃんは作者の飯沢匡(ただす)先生(高橋克典)に「失敗ばかりしているので、普通に演じます」と挨拶します。飯沢先生は「直す必要はない、そのままで良い」とアドバイスされました。当時トットちゃんの通行人としての演技は非常に目立ち過ぎ、笠置シヅ子が歌っているときのバックでマジマジと眺めるくらいでした。ですが、笠置さんは落ち込んだトットちゃんを見かねて自宅に招待して元気付けたとか。9週目からは、森繁久彌,沢村貞子,渥美清,野際陽子などの面々が登場予定。より面白い展開が待っていますs。