肉体改造研究所　研究日誌

筋力トレーニングを熱心に行っているトレーニーにとって、一番欠かせない栄養素といえば何と言ってもタンパク質でしょう。



そしてある程度知識のある方なら、ただタンパク質であれば良いという事ではなく、人間が体内で合成できないアミノ酸、つまり必須アミノ酸をバランス良く含んだタンパク質を摂る事が重要である事を知っているはずです。



一般的に言うと、人間の体により近い成分を持った食べ物ほど、必須アミノ酸のバランスも人体に近く、効率的に筋肉になるタンパク質ということになります。



例えば牛肉などは人間と同じ「動物の肉」なので、アミノ酸バランスはほぼ完璧。

逆に野菜類や白米などの植物に含まれるタンパク質は人間の体と性質が大きく異なるために動物のタンパク質と同じくらいの量を食べても、十分に有効利用できない場合があります。



これらの事実から考えると

筋肉を大きく・強くするには肉食の方が有利

というような感じがしませんか？



しかし、不思議なことに自然界には肉をほとんど、それどころか全く食べないにも関わらず、巨大な筋肉を持つ動物が沢山存在しています。



例えばゴリラがそうですよね。







彼らは木の葉や草、果物などを主食としているので、胃や腸などの消化器官も木や草の繊維を効率的に分解できるような草食仕様になっています。



種類によっては昆虫を食べたりすることもあるようですが、肉食とは程遠い存在です。



また、力が強いといえばゾウもかなりの怪力ですが、





ゾウも大量の草や水は食べるものの、他の動物を食べることはありません。



その他にもサイやウシ・ウマなど、巨大な筋肉を持つ草食動物は数え上げれば切りがありません。



さて、肉類を食べない草食動物が巨大な筋肉を作ることが出来るのは何故でしょうか？

その秘密は草食動物の体内に住んでいる微生物の力にあります。



草食動物の胃や腸には植物性の栄養から必須アミノ酸を作り出す力を持った微生物が住んでいて、草食動物はこの微生物たちを自分自身の体の中で「飼育」しつつ、その一部を消化することで必須アミノ酸を取り込んでいるというわけです。



（人間も環境・体質によっては必須アミノ酸合成能力を持つ微生物を体内で繁殖させることができるそうです。

肉などをあまり食べることができない未開の地に住んでいる原住民の人たちが、筋肉隆々の立派な体格を持っているのはこのためではないかと推測されています。）



微生物の力は偉大です。



人間も腸内の微生物と共生することによって、特定のビタミンを合成することが出来たり、病気に対する抵抗力を高めたりしているので、健康で強い体を造るにはプロテインを飲むだけでなく、腸内環境を整えておくことが重要になってくるでしょう。



そういうわけで研究所長は毎日、ヨーグルトを食べています。（笑）



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