カテゴリ:読書
うなぎでワインが飲めますか? 東京出張から無事に帰ってきました。 お土産話もいくつかありますので、そのうちまたアップしますね。 さて、 私は書物があれば、いくらでも時間をつぶすことができます。 旅にでるときは、いつ何があるか分からない・・・交通機関の遅れ、渋滞、旅先での行き違い・・・ こんなとき、書物があれば苦になりませんね。 昔から、人と待ち合わせをするのは、本屋か図書館と決めていました。 ここなら、いくら待たされても苦になりません。 ときには、 「今いいところだからもう少し待って・・」 といって、デートの開始が送れたこともあります。 今回は、軽く読めてちょっと賢くなる本・・・ でも、あまりえらそうに能書きたれるビジネス本は嫌い・・・ ということで、ソムリエの田崎真也さんのワイン本にしました。 もっとも私は「ワインでうなぎを食べる人間」なので、興味深く読ませていただきました。 実際、田崎さんを詳しく知るわけではないのですが、この方の感受性の豊かさ、懐の深さには、敬服します。 平易な文章で、時にはユーモアを、時にはエチケットなどを厳しく書かれています。 各国のワインと各国の料理との組み合わせ、近年のワインのホットな話題なども乗っています。 最後のほうに、 田崎さんがとある居酒屋に入って赤ワインを注文した際、アルバイトと思しき店員に、 「温度はどうしますか?そのままにしますか、それとも冷やしますか?」 と聞かれたことがあったそうな。 「赤ワインを冷やす?」と思った田崎さんは、 「どうしてそんなことを聞くのですか?」 とたずねたところ、 「冷やしたほうが美味しいという人もいるし、そのままがいいという人もいるので尋ねてみたのです」 と返事が返ってきたそうです。 そのとき田崎さんは「はっ」と我に帰ったそうです。 「赤ワインは室温で飲むのが常識と思って、今まで飲む人の好みなど考えてもいなかった。 確かに日本の気温では適温とずれることもあるし、冷やすことで酸味や苦味など味わいも変わってくる・・・」 ま、文章にされるに当たって脚色されたこともあるのかもしれませんが、 「ソムリエはとかく威厳を保とうとし、時には傲慢になることがあるので気をつけなけ ればならない」と、他の章でも言われています。 こういった柔軟な姿勢や探究心、感受性が田崎さんを世界一へと導いたのでしょうか。 肩肘張らずに読めて、田崎さんのワインや食事に対する情熱も感じ取ることができました。 面白い一冊でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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