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旧満州「幻の日本語雑誌」復刻へ 中国の大学教授発掘
2007年07月10日 旧満州で創刊された雑誌「藝文」の復刻版が今月中旬に出版される。「満州国で初にして唯一の日本語総合文化雑誌」として当時の日本人社会で話題になりながら、戦後、多くが散逸し「幻の雑誌」とも言われていた。中国の呂元明・東北師範大学教授(82)がその発掘と研究を進めてきた。 「藝文」を研究してきた呂元明教授=中国・長春の自宅で、古谷写す 藝文は42年に「首都」新京(現在の吉林省長春)で藝文社が発行を始めた月刊誌。檀一雄の「魔笛」などのほか、満州映画協会の理事長だった甘粕正彦らの座談会「建国を語る」など、政治や経済にかかわる文章も多く掲載されている。 呂教授が約10年をかけて中国東北地方の図書館を探し歩き、39冊分を発掘した。復刻版を出す「ゆまに書房」によると、日本では十数冊しか見つかっていないという。 中国でも、この分野の資料は多くが散逸した。文化大革命の時代には日本の資料の保存自体が批判の対象となったとされるが、呂教授は「(中国を侵略した日本の文化だと)すぐに否定してしまうのはどうか。まずはよく研究すべきだ」と、資料を集めてきた。「満州国で日本人が何を考えていたか。雑誌の分析を通じて理解しようとすることは中日双方にとって意味がある」と強調する。 復刻版では、呂教授のほか、国際日本文化研究センターの鈴木貞美教授や呂教授の教え子である同センターの劉建輝・准教授が監修し解説文を寄せる。問い合わせはゆまに書房(03・5296・0491)。 『asahi.com』より転載 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.07.16 11:17:00
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