「楽天などネット通販大手3社百貨店の売上高抜く」
(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27056780X10C18A2SHA000/)今朝の日経新聞に「楽天などネット通販大手3社百貨店の売上高抜く」という記事が掲載されていました。記事中の数字を引用すると、2017年の取扱高は・楽天 3兆4,000億円 前年比+13%増・ヤフー 2兆500億円 前年比+14%増・アマゾン 1兆2,500億円 前年比+10%増3社合計で6兆7,000億円。これが全国百貨店売上高5兆9,532億円を上回ったというものです。国内電子商取引の規模が約15兆円。楽天・ヤフー・アマゾンのシェアは約4割程度。こうして取り上げていただき注目をいただくのは大変ありがたいことです。この記事が意味しているのは単にリアルの企業よりネットの会社が勢いあるねということではありませんので、私があらためて思うことを書きます。楽天は基本的に楽天自身が商品販売をしているわけではなく全国からそこに出店している店舗さんがそれぞれの商売をなさっているサイトです。小さな個人商店から名の知れたお店まで、様々な品目を扱っているそれぞれの商いの総計が、この規模になっているということに大きな意味があります。私の知っている出店者さんの多くは、長年実店舗で商売をやっていたけれど町に人通りが少なくなりだんだんお客さんが減っていく中、なんとか商機をインターネットに求めなくてはという意識の方たちでした。初期は不慣れなインターネットでの商売を我々がサポート申し上げながら、店長さんたちはどんどんとそのプロになられ商売を大きくされてきたという背景があります。全国に点在するそんな小規模出店者さんの取扱いの総計が、都心の一等地に旗艦店を構える百貨店に匹敵する売上高になる。これはインターネットの出現以前にはとても考えられなかった構図。良いものを提供しているお店が、制約条件を突破し機会を得てお客様を増やし、活力に溢れることにその尊さがあると思います。だいぶ前、楽天の取扱高が1兆円を越したときに私はこのブログにこう書きました。「思えば、当時楽天を信じ、共にサイトを運営していこうと言って下さった店舗さんたちこそが、楽天がその後サービスを拡充していく際の推進の原動力でありました。1兆円という金額をひとつの節目とし、なぜ私たちがこれを誇りに思うのか。単に金額だけをとってみれば、それは日本で5位くらいの小売流通のグループになったことを意味します。ヨーカドー、イオン、ヤマダ電機、三越伊勢丹ホールディングスに次ぎ、J.フロントリテイリングよりも少し大きい程度の規模になると思います。ここだけを見ればそんなに騒ぐほどのことではないように思えます。しかし楽天市場の流通総額というのは、小さな個々の出店店舗の売上の累積総額であります。1997年に13店舗で楽天市場がスタートしたとき、それは全くのゼロベースから始まりました。現在楽天市場の出店店舗数は約3万8000。個々の店舗さんと楽天が共同で運営し提供するサービスが、世の中で受け入れられ、ユーザーの支持を得られたというひとつの証が、流通総額です。それが今回、1兆円という規模に達したということに意味があります。」ネット通販を中心に今回の記事では取り上げていただきましたが、楽天は決済やポイントサービスにおいても、全国リアルでご商売をされている店舗さんをサポートさせていただいています。日本が大手資本の色に染まってしまい商売が全国どこに行っても違いのない風景になってしまうのではなく、地方ごとに特色のあるスーパーマーケットや小売・サービスのお店が最先端の決済・ポイントプログラムを活用してご自身の商売を強化し、元気に地元のお客様たちにより良いサービスを提供されていく。これがインターネットでもリアルの世界でも共通したEmpowermentという私たちのコンセプトです。ということで、楽天は全国のご商売を応援し、これからもよりその取扱高と成長率を伸ばしていけるように頑張ります。皆様、ご支援・ご贔屓の程、よろしくお願い申し上げます。中村晃一