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テーマ:愛しき人へ(903)
カテゴリ:歴史
. 明るい話… 明るい話… 明るい話… . . あそこを出てから10年付き合い、その後10年音沙汰が亡くなった友人、朋友たち 今頃、どうしているだろうか… 皆、この社会でのやりくりに、戸惑っていた。 社会人として、普通の会社員になった人は少ないと思う… いや、それは僕の周りだけなのかな。。。農業を始めた子が二人、そのまま海外に行ってしまった人、大学に復学した人… 今ではどのように生活しているのかな… . 会いたいな… 出てから間もなくの頃は、この苦しみを共有できる人はいなくって、元信者の子達と心を吐露するのがやすらぎだった時期がある。 とはいえ、僕は外部に晒されていたから、事情は彼らとはだいぶ異なっていたけれども。 . 幸い、全員その後彼女ができて、全員結婚までいったんだ。自分のことのように嬉しかった。 (あ、でも一人は離婚して、再婚…という子もいる。) . おそすぎた春と言えばそうだと思うけれども、皆生活に必死なはず。忘れたいけど忘れられない…ような状況の人ばかりだった。 でも少なくとも皆、出てこれてよかった…と胸の内を語っていた。 . また、アレフに残っているであろう朋友たちのことも、当然気になるよ… M尾君とか荒木くんとか . それに、消息不明のヴァジラ・ムリタとか 指名手配になって捕まってしまったヴィリエーナ・ヴァジラナモー・サンバディッタさんとか… もう、とっくに出てきたけれども… . あと、アーナンダと仲のよかったディーラ師とか… みんな、どうしているのかな… . M尾くんなんかは、僕は知っていても彼は僕と話したことはそれまでなかったはずなのに、僕に会いに来てくれて とつとつと、「それでも、僕がオウムをやめない理由」を話してくれたんだ。 . 「僕は、あなたのやろうとしていることがわかる…僕があなただったかもしれない、でも、僕は今生は、たとえ間違っていたとしても、麻原さんに人生を賭けてみるよ…親父から頼まれているんだろう…でも申し訳ないけれども、僕は現世に戻ることはないよ」 . 彼は僕にそう言い残して別れたんだ。。。 数年後、栄養失調と監禁状態で倒れニュースになっていたが、それでも彼は病院から戻ると教団に戻った。 . (※このM尾君は、水中クンバカ10分20秒というとんでもない記録を持っている。僕はその大会で優勝した彼のことが目に焼き付いている。ちなみにアーナンダは5分10秒) . それにそれに…大学時代の美術研究会の後輩達 教育学部、工学部、経済学部、人文学部… 実に同サークルから4人も出家者が出てしまったし…本当に大学でも僕たちの出家は事件だった。 僕は決死の思いで上九に侵入し、そのうち二人を探し出して説得するところまで実際にいっているんだ。 でも、僕の後輩は、一人教団内で亡くなっているんだ…Y村晴人君という。僕よりも1ヶ月先に出家していた子。皆それぞれ出家の時期は1~2ヶ月ずれ、部署も違ったけれども、あそこ(上九)に居た。 . この話は、手記にはない。 あの手記を書き終えた後の、僕の必死の第二ステージの攻防(知人信者の脱会計画)で、一旦は教団内で彼が生きている間に説得までできているんだ。第三サティアンか第五サティアンで彼を発見できた。 . 「だって、グルは救済者ですよね、○○さん!」 「○○さんだって、そう信じていますよね…?違ったなんて事がありますか!」 . 普段おとなしい彼が激高したんだ。 . その一回では説得することはできず、僕はレンタカーの時間が切れ、なくなく引き返す。 今思えば、あれで引き下がってはいけなかったんだ… . その後、数ヶ月後彼が睡眠不足の中交通事故で亡くなった知らせを受けた。突然だった。 ご家族からの必死の依頼が届いていた中で、僕は敗北したんだ。 もう一度上九に様子を伺いに行く覚悟を決めていただけに、喪失感と敗北感が半端なかった。 . そして、遅すぎる事…が罪なんだって事を身にしみるようになる。 . 大事なことは、その場、その時で行い切らなければならない… 明日はないんだ。 . お母様の無念の訴えの電話に応えることができなかった。救えなかった事が恐ろしい罪悪感となった。 弟さんに言われた言葉 . . 「あなたしかいなかったのに…あなたしか兄を救えなかったのに!」 . . という言葉が、僕の心に突き刺さっている。。。今でも . …あの頃が、一番つらかった。正直限界に近かった。 . この体験は、記憶の中から紡ぎ出す時に、どうしても痛みが伴う。 心に刺さった棘がどうしても抜けない。 . 僕は、かろうじて、この世界の片隅で生をとりとめた、幸運すぎる人間なんだ。 多くの人達の「死」の犠牲になりたっている「生」なんだ。 . . . Eili ...
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