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テーマ:心の病(7315)
カテゴリ:歴史
■大奥で明かされたポアリスト ポアリストを僕が始めてみたのは、第二サティアン、大奥と呼ばれる現場のリビングルーム。 (※ちなみにその名で呼ばれるのは脱会後のマスコミ報道であり、その時点ではこれは「脱会信者リスト」という扱いだった) ここで彼らのリストを故・村井氏から直々に託され、同時にこの時に故・新実氏がそばに出くわしたのを思い出す。 それ以外は、全部女性信者…思えばここは大奥だった。飯田エリ子さんも来たかもしれない…とにかく幹部連中が集いあった。 . 僕は、普段、教祖執務室のすぐ隣のリビングルームで、占星術運勢の待機中という状態で、教祖が必要とした時に すぐさま、日付占いをしに行かなければい状態だった。 教団では僕のような新米信者が、このように突然と重宝され始めるということが、かつてもあったのではないかと想われる。 教団の過去も確執も知らないわけだから、純粋に占いに集中できたのだが、魔窟にどっぷりと居合わせた自分の境遇はなんだったのか…と回想せずにはおれなくなる。 . . . 待機中、当然それまでの間は暇になるわけだが、僕は地震占星術の精度をあげる占いソフトをチューニングしていたり、松村潔氏が 取り組まなかったハーモニクス9の研究などを行っており、これは後に、教団占星術で「ルドラチャクリンの占星術」として披露する予定だったものだ。ただし、この時期は95年1月下旬…そう長くは続かなかった。教団は末期だった。 . ダーキニーと呼ばれる女性信者が、口々に自分も占ってほしいとせがまれながらも、僕はソフトの完成に躍起になっていた。 「この中で尊師と最も相性の悪い信者は誰なのか…」と村井氏にせがまれ、速攻で相性占いの全信者突合ツールも作成していたが… . 今思えば、ぞっとする指示だ。 この占いの結果は、僕は本人たちに結局報告することがなかったわけだが、その鑑定結果は実は出ていた。 1500人サマナで最も相性が悪かったのは、ラーフラではない。ミラレパだったのだ… . こんな結果が出てしまって、報告できるわけもない。 僕がどんな緊張状態だったかしれない。 新実さんが、僕のPCのモニタを覗きこもうとした時に、ハラハラしたのを記憶している。 . 確かに彼(新実:ミラレパ)は、前世記憶で、教祖との逆縁話が有名ではあったものの、ここまではっきりとは出ておらず 僕は、星々のオーブのとり方をもっと狭めないといけないかもしれない…と思ったほどだ。 (※当時僕が採用していたオーブは3度、多くの占星術師が8度を採用するが、僕はもっと厳しくすべきだという意見を持っていた。でも、更に狭めるとは、ちょっと想像できなかった。) . ■ポアリスト:No1のラーフラ . 僕は脱会後、96年ころか、ラーフラと会うことができた。 場所は秘密裏に会うことができる場所ということで、僕のアパートに直接来て話してくれたのだ。 仲介役の警察の方も、正直この会合は非常にデリケートな事なので、他言禁止と言われていた。 交渉の末、数人までなら良いということになった。僕は知り合いの脱会信者二人だけに伝えた。 今日僕のうちに、超絶重要人物が来て真相を知ることができるはずだから、全ての予定をキャンセルして来いと伝えた。 . 当然、この出会いは強烈で、当時深層が解明されない時期にあって、彼の話ほど度肝を抜かれる話はなかった。 . 後に、僕は公安に目をつけられるようになり、まさに僕の部屋の隣の住人が入れ替わり、公安関係者だった事を3年後に知った。 僕はあまりにも赤裸々に公言してうたために、沢山の人から心配される存在ではあったが、ラーフラ自身も、僕の訴え(当時は教団の闇の部分に関する不信感)を報道で知り、直接自分の知っていることを語ってあげようと思い立ってくれたのであった。 . 様々なものを犠牲にしてきた人生だが、僕は真実を真っ先に知れる貴重な位置にもいた。 . 当時代田橋の僕のアパート周辺には、やたらと警官が巡回するようになっていたが、それは数人の信者が僕を探し当てようとしており、アクセスしてきたからに他ならない。 僕は教団にとっては、謀反を起こした危険人物で、教団のみならず教祖批判をしないように、口止め説得をする人たちからの攻勢を受けていた。 . ラーフラは言った。 もう93年ころめちゃくちゃになってきたんだ…と 教団というより、教祖がもうめちゃくちゃだったと… . 秘密の軍事訓練を行っていたことや、その軍事キャンプに参加したメンバーたちが、恐怖に縛られていたことなど… あと、闇に葬り去れれている疑惑の一つに、上九一色村へのヘリの偵察に関しての懸念など… たくさん話してくれた。 . 彼に今僕に話してくれたことを、ぜひ手記に書いて出版してほしいと頼むと、その流れはできているようだった。 しかし、残念なことに彼は、その後ロシアに飛び、そこで指名手配犯として捕まってしまうのである… . 彼の手記は実現しなかった。 . よく誤解されているが、岐部さんはヘリの操縦はできない。 彼はラジコンヘリの操縦しかしたことがなかった。 そして、自衛隊出身でヘリの操縦免許を持っているラーフラしか唯一、ヘリを飛ばすことはできなかったのである。 その彼が94年初頭に教団から脱走するわけだから、 ある意味、70トンサリンができていたとしても、教団は撒くことができなかったのだ。 . 闇を知りすぎた男は、キーパーソンでもあり、教祖の狂った救済計画になくてはならぬ人物であったが、彼は正常な精神を持ち合わせた人だったのだ。 . ラーフラは当時の状況をありありと語ってくれた。 . だいたい、教祖はロシアからそのまま購入した軍用ヘリを操縦して日本に戻ってこいというけれども、 馬鹿げていて、話にならない…お前らが止めろよ…おい、早川、新実、聞いているのか? お前らが、教祖を説得して、聞き分けのないことを言うんじゃないと、説得しなきゃだめだろ…!!! . そう、怒りをぶちまけたらしい。 . そして、教祖が、「なぜ、そのまま飛んでこれない?燃料か?」 とすっとぼけた事を言うから、切れそうになって、 「そうじゃない、そうじゃないんだ、ロシアの軍用ヘリを日本の領空に飛ばせば、日本の自衛隊は、それを撃ち落とさなきゃいけないんだ…そんなことも理解できないのか!」 . と怒鳴る。 . そしてラーフラは、「おい、お前ら側近の誰か、言ってやれよ…教祖に!」とラーフラが憤ると ようやく村井氏が 「尊師、領空権というものがございますから…」 となだめるように進言する。 . この時、ラーフラは想うんだ。 . 「あーー、もうだめだ、こいつら全員、そして特に教祖は、完全にいっちゃってる。魔境に落ちきっている。」 そして、それを朋友であった、ウパーリや、ミラレパに話し、悪態を付きながらもんもんと過ごすんだ。 . すごいだろう…この話。 ああ、この話、当時メディアに出ていた頃に語ってあげたかったな。。 . 極めつけは、こうだった。 最後に、教祖に歩み寄られ、ラーフラは、このように説得されるんだ。 . 「なあ、ラーフラ、昔のよしみだ…たとえ、私が神の側ではなく悪の側であっても、私についてきてくれぬであろうか…」 . この言葉で、彼は上九一色村を脱出する決意をするんだ。 . その後の教団逃亡生活では、彼は、教団関係者に暗殺される危険を肌身に感じながら拠点を転々とする毎日だったと聴く。 いつも枕元にランボーナイフを置いていた。 やつらは、教祖の指示であれば、寝込みも襲うようなやつらだから… . . . Eili ...
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