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2007.08.04
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カテゴリ:カテゴリ未分類
野党は格差を引っ提げて選挙に勝った。

さて、小泉内閣以降顕在化してきた(?)格差について、新自由主義路線を礼賛してきた保守派はそれを否定してきた。

格差なんて無い。

そしてこれもあんまり聞かなくなった。

マスコミの情報操作に踊らされているだけだと言えばすっきりするだろうが、しかし政治は現実を反映するものだ。

保守派らは内閣に進言して否定しまくればよかったのだが、開き直ってしまったようだ。

格差あってどこが悪い。

もはやこれも聞かれなくなってしまった。

派遣会社の違法派遣によって業務停止命令が出た時、ある新聞は構造改革、規制緩和の挫きにさせてはならないとまで言った。

確かに、派遣によって賃金の擦り減らしを効率的に行い、業務拡大に成功出来る訳だ。

わたしから言わせれば、中途半端な半人前に作業させても、それが却って指揮を執る方や現場の混乱をきたすだけなのである。
ただ研修もなく即戦略を要し、こんな新自由主義社会では能力付けた者は直ぐにでも引き抜きや転職させられてしまうから、非正規雇傭で済まして行くのだろう。

それによって、4~5人に一人はその非正規雇傭なのだそうだ。
もはやサービス業はそれ抜きにして語れない。
事務作業もバイトだ。
学校の先生も契約と言われる種類だってある。
それで賃金格差が出る訳だが。

これで今の若い人はフリーターだなんてだらしないと言えるのだろうか。
だらしないも引っくり返した俗語だから嫌いだ。
本当はしだらない。

そんな言葉、不安定な生活でいいのか、というのも聞かれなくなってしまった。
寧ろ企業がフリーターを必要としているのだ。

話を格差に戻すと、保守派らは格差をどんな風に思っているのだろうか?

具体的な話なんか聞かない。
あっても外国の方が苛酷だ、ただそれだけである。
戦前の方が格差酷い。
ただそれだけである。

外国の話持ち出しても、彼等は本質をほっかむりしてる。
例えば、どの国の事を言ってんのかと。
インドやイギリスを引き合いにしてんのだろうが、あれは格差などと生易しいものではない。
あれはハイアラーキー(ヒエラルキー、階層社会)だ。
隷民が皇帝になることはない。
奴隷は未来永劫奴隷のままである。
だってインドやイギリスは征服王朝ですから。
アーリアという高貴な白い神様が黒く穢れた大地に降り立ってしろししめされ、方や西の大小の島国では、ケルトという土民を彼方より来られしアングロサクソンやらノルマンやらゲルマンの末裔が王様になられたり。
そうやってイギリスではミルフィーユの如く階層化が著しくなってしまったのである。

馬鹿な保守派は外国の概念を借りて日本の歴史でも社会を勝手に当て嵌めているだけなのだ。
可哀想に、嘗て左翼等の進歩的文化人がやって来た事そのまんま鏡写しにしてしまっている事に気付いていない。

我が国は未だ嘗て征服王朝たり得た事無し。
天皇は天皇の儘だ。
倭国王が隣の帝国から独立する際に名乗っただけなのだ。
進歩史観の虫眼鏡でどうしても王様は征服者でないと駄目らしい。
民主主義とはその名の通り、「民」が主役だから貴族や王様の執政は抜きにせねばならぬし、
初めから民が国を統治していたと言うイデオロギーが欲しいから、その鎔(鑄形)に押し込めたがる。
征服王朝は上下の言語が全く違う。
日本では候文が共通語であって、各地あらゆる階層に言語の貴賤がない。
寧ろ階層よりも職業分けだろう。
ああそうか、職業に貴賤無しと言われるのか。
山の手言葉とも言われるがこんなものは人造言語だ。日本語の揺らぎとしては微々たるもの。
どんな業界用語にもコンバート出来るし、互いに通じ合える。

外国の階層社会じゃ、言葉が通じないというのは、概念が下の世界に存在しないからだ。

あまり書き込むと長くなる。

外国は身分と職業が生まれてから死ぬまで強制される。
日本は…?
似たようなもんだが、こちらの方が流動的だ。
それは中間層が多くいるからだ。

貧しい中間層だが。

中間層が武士や商人や貴族になったり、坊さんになったり出来る。
格差は当然存在するが、貧乏武士が豪商人に頭下げて借金するケースだってあったのだ。

詰まり、格差があっても流動的なのは我が国が日本語(漢文候文)のお陰であるということ。
逆に知識では飯が食えないことは分かっている。それは知識が職業分担のようなものだからである。
漢文の素養があっても貧しい儘だ。
江戸時代の最先端の科学者が果たして豊かであったか、玄白や源内は超が付く位お大尽だったのだろうか?
それが今に至る学者軽視の風潮でもあるのだが。
知的所有権という概念が無かったし、今の東洋世界でもそんなモノは微塵にも感じてはおらんし。
まあ、その知的所有権が曲者でこれで一生食いっぱぐれることはないというお墨付きが与えられる訳だ。
これも功罪様々で、個人の格差解消に一役買うこともある。
莫大な利益を得ることも可能だ。
こういう知的所有権で格差を生んでいることも事実。

さて、これからを生きる人達はどうやって格差にめげずに居られるか?

人の所為にするのは容易い。
自らの所為にするのも容易い。
しかしそれをカサに着て意見封じもよろしくない。





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Last updated  2007.08.05 06:51:15
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