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2009.02.07
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カテゴリ:毒電波テレビ感想

風太郎はいよいよ結婚する運びになりました。

一応断っておいて、自分が潔白である素振りを見せようとするのだ。

 

懐疑的だった三國の親父も風太郎の自作自演に引っ掛かって、見事に騙された。

誰も疑いを掛けずに、迎え入れてしまった。

 

なんでスポンサーがコカコーラだけになってしまったのだろう?

明治製菓が撤退してしまって立つ瀬も無いような状況に陥ったが、何とか放送終了までやれそうか?

 

大手スポンサーは、何を恐れているのだろう?

これは帝王学の一環で、どのようにして金持ちが財産を毟り取られて行くかのいい手本となる筈ではないのか?

 

主人公が余りにもダークだから、救い様が無いから、撤退したのか?

スポンサーは、社会的にええかっこしい姿を見せたいからなのだろう。

 

銭ゲバの風太郎に見透かされてしまったからだろう。

貧乏人への後ろめたさが自身への善意の天秤に掛けられる。

 

金の匂いを嗅ぎ付けた父、健蔵が三國家へやって来た。

風太郎は自らを貶めて相手を立てるが、翻って健蔵は相手を褒める。

 

陰に対して陽である。

 

流石お父ちゃんって言ったところか、風太郎の行動を見抜いている。

風太郎の行動の先を行っている。

 

庭に埋めた死体が父によって掘り返されているのだ。

風太郎が捕まってしまえば金蔓が途切れてしまうからだろう。

 

風太郎にとっての家族とは、母だけである。

父は死んで欲しいと思って居る様だ。

 

だけど、付き纏う。

 

それは風太郎自身の影であるかの如く。

 

あの大衆食堂の伊豆屋に長男が帰って来た。

風太郎に似ていると言われる長男は、松山ケンイチの二役である。

明るいタイプだ。

 

明るいが、金を毟り取って行くので伊豆屋の野々村一家には悩みの種である。

入れ替わりに風太郎がやって来るのだが、一家は兄に言わない本音を零すのである。

 

伊豆屋の親父もいい人なのだが、それは善人に向けた良い人振りである。

 

親父の発言で風太郎の心をどんどんと遠ざけているのだ。

金持ちの三國家、貧しいながらも遣り繰りする野々村一家、そして蒲郡家。

勿論風太郎に弟を殺された荻野一家もいる。

 

この物語は、お金と云う尺度で翻弄される家族を描くドラマなのではないのか?

 

しかし、風太郎は過酷で、お金じゃないと言い切る三國家や野々村家には心を寄せない。

 

お金さえあれば母は救えたのだと嘆く。

それだけでなく散々家族を苦しめて来た父が生きているのだ。

 

最早風太郎はお金でしか物事を量れないと悟るのである。

 

茜が風太郎の為に出て行くと言っても、結局お金に支えられた上での発言だ。

足腰が弱くても、貧しければ誰も支えてくれない。

 

風太郎は誰に対しても嘘偽りを吐いたことはない。

当初無理だと断りを入れたのも、実際に茜を支えられないと分かっているからだろう。

 

しかし、三國家は何たる善人の塊みたいに振る舞うんだ。

振る舞いも所詮、建前じゃなく、本音の一環だからだ。






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Last updated  2009.02.12 04:30:01
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