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カテゴリ:毒電波テレビ感想
相変わらず、凄いな。 家なき子(2)のような安泰の生活は有り得ない。
風太郎の生きる動機は、金に対して復讐すること。
父の健蔵が時々風太郎の許へ金をせびりに来た時に、「ここぐらいにした方がいいんじゃないのか」と告げていた。
十分に財産を手に入れたのだ。 このままの生活をしていれば、もう追われる事もない。 父も風太郎を脅して金をせびれば安泰な筈。
しかし、風太郎には彼等の言葉は届かない。 風太郎には只管金に対する復讐心しかない。
金が目的ではなく、金に打ち克つ事が目的である。
風太郎に助けられた余命幾許も無い派遣の青年は風太郎の事を「銭ゲバ」と評した。 金の為に何でもする人間の事をだ。
金に執着が有るかも知れないが、金が欲しいと言う感じではない。 二人を殺した後に金を三國造船所本社からばら撒いているのだ。
決して冷酷ではない。 人を殺す度に、心を殺して行く。
この感じが北斗の拳のカイオウと似ている。 カイオウは愛に復讐する感じだったが。
緑は薄々感付いてはいたのだが、妹の茜はとっくに気付いていた様だ。
結婚しても、気付いていた。 風太郎がどんな悪事を働こうが、どんな過去を背負っていようが、唯自分を愛してさえくれればいいと思っている。
若しかしたら、茜は白川よりも先に気付いていたのかも知れない。
冷酷非情な風太郎でさえも、涙を流す。 心を殺す、と書いたが、矢張り義父の三國譲次と派遣の青年枝野良夫に対して情が移っていたのだろう。 しかし、風太郎を突き動かすのは現代に流通する「金の価値」への復讐と対抗である。
三國譲次は青年時代に金持ちに生まれた事を疎ましく思っていて、家出をしていたのだそうだ。 その時出会った日雇いの女性が居たと言う。
結局親に引き戻されてしまったが、その時ホッとしていたのだと言うのである。
その事を風太郎に行きつけの伊豆屋で会食した時に話したのである。
いつも、彼等の不用意な発言で風太郎を決心付かせてしまうのだ。 風太郎の前で本音を零す時に、風太郎は彼等に対して容赦なく突き放すのである。
風太郎の謀で父譲次は殺されてしまうのだが、その後に三國造船の社長に君臨出来るとは、よくもまあ婿だとは言え、どこの馬の骨とも判らない男をよくも株主総会は認めたよなあ。
三國造船の大株主が三國家だからか? 緑が神経衰弱になってしまったから、三國家当主が事実上の風太郎になったのだろうが、風太郎の苗字も婿入りだから、蒲郡から三國へと変わっているんじゃないのかな? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.16 04:57:56
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