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世界ふしぎ発見はインカ帝国の事を、サイエンスミステリーはあの有名な人物に焦点を当てた事。
交互に観ていたので、尤も今回の肝であるアシュリーの件は番組後半からだったので、ふしぎ発見を観終えた後に観始めた。 800万人に一人の割合で生まれるプロジェリアと言う病を背負った少女アシュリーの事である。 最早この名を知らぬ者はいないので、詳細は控える。 プロジェリアとは、若くして早くに老い、死んでゆく病である。 平均寿命は13歳。 アシュリーはその平均寿命を超えて17歳迄生きる事が出来た。 それでも17である。 この病は、いつ死んでもおかしくはないとは言え、アシュリーが最後の取材の後に死んでしまう事はスタッフも考えていなかったのだろう。 長く生きられない事が判っているので、その一つ一つの言葉が重い。 しかし、彼等は全てに於いて焦りを感じてはいない。 痛みと苦しみを感じながら一日一日を噛み締めて生きている。 今回はアシュリー視点ではなく、母の視点が中心だ。 放送時には既にアシュリーはこの世の人ではないので、母がどうアシュリーに接して来たかの構成に見える。 早世したのは予想してはいたのだろうが、卒業式迄間に合うのだろうと思っていたのかも知れない。 回を重ねる毎にアシュリーの体は悲鳴を上げる。 少しだけ長く生きられたのは、矢張薬のお陰であったのだ。 体が老いて行くのだから心臓にカルシウムが溜って心筋梗塞に陥ってしまうのである。 胸の痞え、苦しみはそこから来る。 しかしアシュリーはもし生まれ変わるとしたら誰になりたいと問われたら自分だと答えたのである。 うむむ…。 答えに窮するな。 長く生きられない事は判っていて、そして軋み朽ちてゆく肉体と常に付き合うのだから、生きることは何だとは判っているのだろう。 既に生きながら成仏してしまっている。 葬儀の母は精も根も尽き果てたみたいな感じだ。 あれはいたたまれない。 アシュリーには弟がいる。 4歳になるが、俯いた顔は貫禄が出ている。 姉が死んだ事を理解しているのだろう。 しかし、あのアシュリーの一家はこれからどうやって生きて行くのだろう。 言葉は悪いが、苦しみから共に解放されたのである。 しかし精神的な支柱を失ってしまった。 母は再婚なのだが(と言うよりもアシュリー産んだ時は未婚だったので、これが初めてなのか?)今の父とを結び付けたのはアシュリーだったのである。 最も空気の読める人であった。 けれど母の方も凄いなと思った。 まだ十代でアシュリーを産み、そしてそのアシュリーがプロジェリアだった事を判っても、決してその現実から目を反らさず精一杯アシュリーを育てて来たのである。 まあ、アシュリーがしっかりしていたから母も同時に成長する事が出来たのだろう。 向こう、欧米(アシュリーはカナダ)では大人と言うのは完成された人であって子供は未熟な人と言う意味が込められているのだが、大人になっても(母の方も共に)成長するのであった。 カナダにも東洋思想が顕現されたか? アシュリーが丸で仏である。 僅か短い時の間に神は世に降り立ち人の體を借り道を説く。 アシュリーは神様だったのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.05.03 23:15:05
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