清浄の草むら

萌えも此処迄来れば、凄いのだが。

BD 大正野球娘。 第1巻 初回限定生産［ポニーキャニオン］《予約商品10月発売》 

サクラ大戦に似た感じだが、あれはスチームパンクだろうなあ。

時代性を無視して云々かも知れないけど、一応制約はあるようだ。

今でこそ女性差別の烙印が捺されようが、其処迄きつい言い方しなくても、戦前は女性が余り社会で活躍出来なかったと言われていた。

まあ、今から見ればそうなんだけど。

不自由だよなあ。

今から見れば。

女性の社会進出なんてハッキリ言ってしまえばバブル時代の女子大生ブームから始まる。

戦前を生きた人達が現役を退いて、目の上のたんこぶが無くなったからこそ、自由に生きられ、過去の女性の歴史を改めて振り返る事が出来たのだ。

このアニメを観るキモオタは男子との公式試合が出来なくなった野球娘達を憐れんだかも知れなかったが、まあ女子の立場に身を窶す事で同情して萌えの感覚を宿すのだが、結局女子が自由を勝ち取った暁にこそ、今のアラフォー達があるのだが。

回り諄いが、自由の代償にアラフォーがある。

キモオタの願いはアラフォーにある。

抑もこの作品を取り持つ、広報なのだが、その人が女だと言う。

性別如何は関係ないだろうが、矢張り、戦前は女にとって不自由なのだ。

もっとはっきり言ってしまえば、大正時代が不自由なのではなく、現在生きる人達が自身の過去を振り返って如何に息苦しい思いをして来たかの投影に過ぎないのだ。

キモオタ達は女達に釣られてしまっている。

キモオタは現実の女をスイーツ（笑）と腐している割に、制約が有り尚且つ不自由である女子に憐憫を抱くのである。

しかし、この作品が良い所は素人同然の女子が寄せ集めでナインを結成したのは良いが、全然話にならなくて、小学生に迄惨敗する始末だと言う、現実的な力を披露した所であろうか。

女子に自由を与えたら、それこそ自主性があるのだと思い込み、スイーツ(笑)を量産させる結果を招くではないかと。

ん、自分で自分の首を絞めてるの？

まあ、ネットでは無粋な書き込みは無いだろうから安心なのだが。

ただ、純粋に好きであればこそである。

女子の社会進出で喪男が溢れてしまうと言う現実が横たわるのだが、現実を受け入れられない喪男が女子の社会進出そのものに責任転嫁する現実がある。

実はこんな意見は極少数に過ぎないのだが。

キモオタには二次元があるのだから、疾うに現実世界と訣別しており、モテようがモテまいが関係無いのだ。

若い人には他人に責任転嫁する感覚が無い。

尤も、自己責任論が蔓延しているからって事もあろうが、極力消極的な生活を自ら強いている。

このアニメの結末はどんな物になるのだろうか。

昔だったら女子の自己実現の為に導かれるのだろうが、今は萌えの時代だ。

だらだら温い感じで終わるんだろうなあ。