途中から、と言っても導入部分だったので全て見逃していた訳ではないが。
富野は典型的な科学少年。
戦中に生まれた少年達は大概手塚の影響を受けてクリエイターになるケースが多い。
しかし、富野は授業について行けない駄目な児童であった。
富野は偉大な人なんだけど、こういう人達を見ると、どうも飽き飽きして来るなと感じた。
自作ロケットを飛ばす事も考えていたらしいが、以前の毛利衞の事を考えるとどうも安っぽさを感じる。
毛利衞も当然、手塚漫画にインスパイアされた科学少年だったが、この場合は教師が理解ある人で本格的な実験に携われていたのである。
だが、富野はそこでは終わらなかったのだろう。
こうしてアニメの世界に入れたのだから。
手塚、小松崎に憧れてペン画にも挑むのだが、富野よりも上手く描画出来る生徒がいたので、よくもまあ前にして心が折れなかったもんだ。
僅差だったのかな?
上手いと己惚れていても、余りにも開きがあると挫かれてしまうものだ。
劇中にアニメに少年時代の富野に擬えたキャラが地球を脱出するのだが、まるでガンダムの世界。
結構アニメーターを取り上げたりするんだな。
富野よりも後の押井守も出て来たが、これも典型的な政治少年だった。
要は時代の寵児でもあったんだな。
過去に描いた絵なんかも取っといているのだから、これは驚きだ。