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カテゴリ:毒電波テレビ感想
先週のは銀魂観てたからコメントしなかったが、その時のテーマは友達だった。 薄っぺらい友達観ではなくて良かった。 怪物くん自体、人間界の事を何も知らないと言う前提で降り立ったのだ。
ベタでは有るが、そのベタさをドラマで、そして怪物くんの世界に合わせて逐次紹介させているのだ。 友達は相手の悪い所も知ってて認め合う所が友達だと言う。 これって、其処迄行けるのは難しいよなあ。
現実的に踏み込めばギクシャクしてしまうからなあ。 実現は不可能に近いが、乗り越えられないものではない。
悪魔って外面では良い人達なのだ。 善意しか知らない人は、悪魔は良い人に見えてしまう。 悪意なんてそうそう汲み取れる物ではない。
だからこそ、このドラマは悪魔とはかくあるべしと描写している。
そこで、今回の本題であるお年寄りだが、これも凄いなと思った。 若者奴隷時代が出た後の放送で遣り辛かったんじゃないかと思ったが、それを見事に突破したな。
しかし、あの本で描かれてる事は否定さるべき事ではない。 介護する側、引いては支える側の本音が悪魔に投影されてるのが笑えた。
デモリーナとは悪魔界の女王。 元々人間だったそうだ。 服装が、和装だったから大昔の人物が失意の内に人に恨みを残して入水したのであろう。 デモリーナの怪物くんに向けて放つ言葉は正論なのだ。 この前消されてしまった悪魔は人間の心を理解出来てなかったから、お役御免と言う形になったが。
生産性のない老人を生かして何になるとか、金も時間も労力も無駄に費やすとか、何もしなくても直ぐに死んでしまうとか、悉く正論である。 若者奴隷時代の意見が此の儘では霞んでしまいそうだなあ。
尤も、今回の登場人物でお年寄りは生に執着する余り、その心が悪意となって老人ホームで悪魔に拐されて生気毎吸われてしまって死んでしまうのだが。 綺麗事を包み隠さないのが良いな。 なんでか、怪物くんはお年寄りの死を悼み涙を流す。
何故か。 やっぱりお年寄りは孤立し易い立場に居ると悟ったからだ。 怪物くんは、飯を食べる時は常に一人。家族がいても誰も構ってくれなかったと言う。 あのカレーに卵掛けるのはどうかと思ったが、其処迄御節介を掛けるのは、一人になる事が多いお年寄りが誰かに構って欲しいからである。
※正直、構い方を誤ると、年寄程メンドクサイのは無いんだが。
立場は同じだと知った事で、怪物くんは心を汲み取ったのである。 怪物くんは111歳だから全然人間界の年寄は年寄ではないんだが。 ただ、これからも生きる者は孤独は解消出来るものだが、年寄はそれが難しい。
長い年月を掛けて醸成された人格を磨り減らして、相手に合わせる事なんて出来やしない。 長年引き籠もってた奴が、今更社会復帰などと言って直ぐに適応出来るモノじゃないのと一緒。 引き籠もりが許す限り空気読まずに喋ったり、年寄が必要もないのにずーっと喋り続けるのには似てる感じがする。 引き籠もりがずっと2chに貼り付いて誰も構ってないのに一方的に書き込みし続けたり、年寄が他愛もない事を大事の様にして新聞や雑誌に投書するのと同じである。
寂しいんだよな。 しかし、人造人間のフランケンが年寄の死を悼むなんて…。 人造物に心が有るのは、人間の片想いなのに…。 鉄人28号はそんなもの無かったよ。
ドラえもんは有るんだよな。 そしてまほろさんも。
そういや、ドラゴンボールでも完全なロボットである8ちゃんとか16号は心があったよな。 ドクターゲロが作った単なる殺戮兵器なのに、何故か心が介在してると言う…。 シザーハンズは無かった心を培わすと言う話だったが。
今回のお話は、満点に近いかな? 意地悪で言ってる訳ではないが、良く出来ている。 と言うか、自分でも満点の基準が良く判らん。 しかしなあ、介護施設が悪意の巣窟だったとは…製作者いや、人間の本音や本心や心の底にたゆたう悪意が汲み取れて良かったわ。
何処かで切り離された完全な善意、またその逆の完全な悪意なんて存在しないんだ。 石森章太郎の様なそんな世界。
竜馬の暗号が裏番組でやってたが、その話はまたの機会にする他ないな…。 て、あんまり語る物は無かったけど。 そのまた他の裏番組でも、しずちゃんや高橋克典のドラマがやってたけど、なんか特命係長只野仁みたいだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.05.09 05:15:30
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