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カテゴリ:毒電波テレビ感想
今回はおセンチだな。 人間と妖怪てか、怪物の話だから決して人とは交われないと言う事を主題としている訳だから、今回の恋の話は打って付けだと思う。 取り分け、人外を主軸に置いているから人間であるヒロシは脇役である。 ドラキュラの恋話はピュアっぽい。 デモリーナが人間は愚かな行いばかりすると言う理由から、ドラキュラの感覚はピュアに映る。 惚れた人が目の見えない人だったから、その手術費用を拈出する為に齷齪土方の仕事をして働いている。 狼男に諭されてんだもんな。 決して人間と交わる事はないと。
それでも可能性を見出してドラキュラは見果てぬ努力をする。 終いには、悪魔の作った恋のサブシステムで搾取する装置に無意識にも手を貸してしまう事に成る。
このスタッフは本当によく判ってるな。 即席恋愛装置がホストクラブって、その人間の欲望を吸うという悪魔に準えてるんだな。
お金で欲望を満たす事の出来る社会にしてしまったんだから、それがめんどくさいと感じる人は人間辞めたいと思うんだろうなあ。 銭ゲバの続篇と考えて良い。
手術に成功するが、ドラキュラは女の人から立ち去る。 だけど、悪魔の囁きに弱い人間は、悪魔の作った即席装置に引っ掛かってしまう。 ホストクラブで醜態を曝した片思いの人は、ドラキュラを前にしても取り乱してしまう。
それに幻滅したのか、決して人間には幻滅はしてないんだろうが、恋慕する人を振る。 結局、ドラキュラには怪物くんがいるのだ。
ドラキュラが人間に現抜かしていた時、怪物くんは恋とは何ぞやを知りたがっていたので、町でナンパを試みるが、美人局に騙されてしまう。 痴漢詐欺だったんだけど。 それに懲りた怪物くんは恋は懲り懲りだとして、現抜かすドラキュラを追放する。
ドラキュラだけでなく、お付きの狼男とフランケンも追い出してしまう。 失って初めて恋焦がれる事を知った。 なんでドラキュラなんだ。
その事をデモリーナに言い放つのであった。 デモリーナは、人間に裏切られた事を恨み、悪魔に魂を売った。 生きてた時代は、戦前ぽいな。
惚れた男に誑かされて特高(でも官憲ぽいな)に捕まってた。 大正時代っぽいな。 入水自殺する所にデモキンに助けられた、のか?
デモリーナが日本人だったとは…! 鬼武者か。
官憲に目を付けられるのは、当時では國體破壊の共産党だった。
昔は、判らない事は判り易かった。 国内で國體に反對するのは全部共産党の所為にしてたもんな。 無政府主義者、民主主義者(当時では極左共産主義者の事だったよ)、過激派…。
今の教科書は、共産党が如何に恐ろしかったかを書いてない。 過激派だったんだよ! ソフト路線に騙されてる。昔は反対意見を言ったから非合法にされたとかそんな書き方してるけど、何か言論の自由が始原より天命だと錯覚を起こしているな。 テロリストですよ! オウム真理教と変わんないよ。
このオウムでさえ、庇う連中の多かった事。 危険に曝される迄、自由が欲しいのかよ。 こういう連中に限って、暗に警察国家を待ち望んでんだよ。 日本がアメリカに負けたから、日本に対を成す勢力を善に鞍替えすると言う単純な構図を作り上げてしまった。
だけど、このドラマの良い所は、善意では測る事の出来ない世界で成り立っていると教えている所だな。 世界は偽善で成り立っているのではなく、人間が偽善を承知で、矛盾をゴリ押しで通そうとする所を怪物くんは理解し始めると言うお話で成り立っている。 子供が、大人になる瞬間に立ち会う。 ヒロシは子供だが、大人の世界(人間の世界)を無意識で感じている。 姉も同じ。 怪物くんにはそれが無い。 疑問を自ら解く形で、市川姉弟に答えている。 序でに親である怪物大王にも答えている。 王の品格は人間界で学ぶものだとして追い出しているのだ。
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Last updated
2010.05.18 02:19:11
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