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カテゴリ:映画日和
Twitterで#永遠の0というので検索すると褒め言葉しか出て来ない。 作品の前評判が良いのだろうけど、さて実際観に行ったら、肩透かしを食らった。 原作はいいのだろう。 少なくともこの映画からはそのような清々しさは感じられない。
戦闘シーンは素晴らしい。 米軍機を撃ち落とす場面なんか寧ろ爽快である。
映画としての構成も申し分ないだろう。 だが、ストーリーというのか、脚本なのか、これは駄目だ。 邦画の駄目な例を見事に現している。
所詮この映画も戦後民主主義の枠組みから抜け出せないのかと思えた。 主役が特攻隊を送り出す悲しみを背負って耐え切れずに自分も出撃するなんてこれこそ自爆テロじゃないか。 主役の孫世代達が集ったパーティで特攻隊と自爆テロの区別が付かずに分からないと言って、その孫がキレてまで説明したけど、この作品自体がよく分かっていないのではないのか。
特攻隊の遺書を読んだことあると言う若者が居たが、この映画自体その特攻隊の遺書を紹介していないではないか。 ああ、この時点でこの映画は駄目だなと思った。
前途ある若者が何故大きく丸で書いたのか分からないではないか。 国に左右されたとしか言えないような描写。
熟くがっかりさせられる。 何処かに一縷の期待を寄せるような場面はないのか。
とにかく薄い。 薄過ぎる!
アンパンマンが何故作られたのか、これって実は特攻隊の精神そのものを描いているのだが、伝わらないし解らないのだろうなと思う。
今の若者的には伝わらなさそうな場面だが本当は今を生きている人にだって判っていないのではないのか。
実写邦画にはどうしてこうも期待を外すものばかりなのだろうか。 これならばアニメ映画のほうが断然まだマシである!
薄利多売だから中身を吟味しないような作りにするのだろうか。 そんなんだからリピーターも発生しない単発の初回動員だけで済ますような邦画が糞化が止まらんのだ。
安倍政権と百田尚樹がタッグ組んで右傾化云々とかほざいている馬鹿な左翼がいるが、あの映画でそんな感情が湧くか? あれで国のために自爆テロ決行する奴がどこにる。 ひたすら世を恨むようで人のせいにするような映画ではないか。
特攻隊の意義とは自己犠牲なのだが、あの映画には出て来ない。 何度生まれ変わっても『大切な人を救う』事こそが重要なのだ。 この作品でもそう言うような感じの描写があったが、どうも小さな家族として矮小化された感があるな。
繰り返すが、北斗の拳ではバットやシャチが死に物狂いでケンシロウを守る理由が、ケンシロウが生きていなければ世界を救えないと思っているからなのだ。 主人公の教官が教え子を態と逃した理由が生くるべくして逃すような感じだったが、これも描写が薄い。 魔法少女まどか☆マギカでは暁美ほむらが何度も時を戻してまでも鹿目まどかを救おうとした理由がまどかが好きな世界を守りたいからという、まあこれも属人思考だけど、はっきりしている。 劇場版に限らずヱヴァンゲリヲンは最後のシ者である渚カヲルは碇シンジが世界を救うと信じて、何度もシンジを救おうとして己が身を犠牲にするのだ。 七生報國とはこの事を言う。
何故アニメでは伝えたい事が伝わって、実写ではその意義が薄れ只管薄っぺらい感情のみの切り売りばかり再生産されるのであろうか。
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Last updated
2014.01.03 02:55:20
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