|
カテゴリ:カテゴリ未分類
New Life 10
・ 第9連を読む。この連がこの詩の最後の連である。 【原文】 In the new life, a cloud is better than the right sun. The rain, akin to self-knowledge, appears perpetual. On the other hand, an unexpected train you donユt wait for alone on a platform arrives on schedule. A sail is passing its judgment on the horizonユs lie. The eye tracks the sinking soap, though itユs the foam thatユs famous. And should anyone ask you メWho are you?モ your reply, メWho --- I? I am Nobody,モ as Ulysses once muttered to Polyphemus. 【翻訳】 ひとつの雲の方が、太陽そのもの、だれでもいいというに決まっている太陽よりも、いい。雨は、自分自身を知っているその知識に似て、永遠に降るように見える。他方、お前は駅のプラットフォームでひとり予期せぬ列車を待っているのだが、その列車は予定通りに到着するのだ。船の帆が、水平線の嘘に判決を下すのだが、その判決を、風に乗せて通過させている。眼というものが、沈んでゆく石鹸の跡を追い掛ける。もっとも、その石鹸は有名な泡なのだけれども。そうして、だれかがお前に、お前は誰だと問う事があると、お前は答える。だれだって?このぼくがかい?ぼくは誰でも無い者だ、と。ユリシーズが、ポリフェムスにつぶやくように曾て答えたように。 【解釈】 1. ひとつの雲の方が、太陽そのもの、だれでもいいというに決まっている太陽よりも、いい。これが新しい生活なのだ。そこでひとが思うことだ。雲には不定冠詞、太陽には定冠詞なので、このように訳した。 2. 雨は、自分自身を知っている。自分自身に関する知識をもっている、そのような知識に似ている。そのような雨は、永遠に降るように見える。最初から初めもなく、終わりも無く。このモチーフは、So Forthにも、この詩にも、等しくあるモチーフ。 3. 他方、お前は駅のプラットフォームでひとり予期せぬ列車を待っているのだが、その列車は予定通りに到着するのだ。普通ならば待てど暮らせど来ぬ列車なのだが、新しい生活ではそうではない。必ず予定通りにやってくる。他方とあるのは、この前置詞句の前の文は自然について、その後の文は人為についてだから。 4. 船の帆が、水平線の嘘に判決を下すのだが、その判決を、風に乗せて通過させている。眼というものが、沈んでゆく石鹸の跡を追い掛ける。もっとも、その石鹸は有名な泡なのだけれども。ここでも、普通のものがひっくりかえり、逆さまになって、思い描かれる。思い描かれるというよりは、事実として、実はそうなっているのだ。石鹸と泡の関係は如何に。水平線と帆の関係は如何に。帆があるから船は進むのだろうが、水平線は存在するのか。それは嘘なのではないだろうか。石鹸があるから泡が存在するのか。そうではないのではないだろうか。泡を産み出す事物は他にもある。この関係を何と呼んだらよいのだろうか。These empty zonesを。解釈は前の連のところで行った。 5. そうして、だれかがお前に、お前は誰だと問う事があると、お前は答える。誰にきかれなくともこの答えを答えるのだ。だれだって?このぼくがかい?ぼくは誰でも無い者だ、I am Nobodyと。これはユリシーズが、ポリフェムスにつぶやくように曾て答えたところだ。Polyphemusとは、ユリシーズが、相手にした一つ目の怪物。その一つ目を潰してか、ユリシーズはその単眼を見えなくして、怪物の洞窟から逃げて難を逃れるようだ。ユリシーズは、Brodskyその人であるかと思われる。 【語釈】 1. Polyphemus Main Entry: Poly疳he疥us Pronunciation: "p-l&-'fE-m&s Function: noun Etymology: Latin, from Greek PolyphEmos : a Cyclops whom Odysseus blinds in order to escape from his cave 1.1 Cyclops Main Entry: cy當lops Pronunciation: 'sI-"kl角s Function: noun Etymology: Latin, from Greek KyklOps, from kykl- cycl- + Ops eye 1 plural cy當lo疳es /sI-'klO-(")pEz/ capitalized : any of a race of giants in Greek mythology with a single eye in the middle of the forehead 2 plural cyclops [New Latin, genus name, from Latin] : any of a genus (Cyclops) of freshwater predatory copepods having a median eye お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年05月01日 15時22分43秒
|
|