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満天記念日(建築の話しましょう。「建築目安箱」)

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2005/12/20
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カテゴリ:住いの情報
いよいよ強制家宅捜索となり、「事件」となってしまった話題は置いといて、
またまた聞かれたことがあります。

見積書と図面を渡されるけどどっちの内容が優先するの?

基本的に見積書と図面の内容は食い違ってはいけないので「優先する」という
考え方は適切ではないと思いますが、やはり、人間のすること
どこかに間違いが必ずあります。(無いほうがおかしい)

で、今までの経験を基にいたしますと、

ハウジングメーカーさんのようなある程度大手の住宅メーカーは、
「図面が優先」
地元の工務店さんのようなところは
「見積書が優先」

このような使い分けが必要かと思います。

ハウジングメーカーさんの図面には、仕様書や仕上表に製品番号や仕上材の種類などが、ここまで書くか!?というくらい、びっしり書いてあります。平面図や展開図にも必要な所には、随所に製品番号が明記されています。

これは、大手のメーカーさんの場合、工事を施工するのは地元の指定店がほとんどですから、施工する人たちに一目でわかるように、平面図にびっしりと書き込んであるのです。大工さんに見積書を見て施工してよ、と言うわけにはいきませんから。

お客様に渡されている図面と同じものを現場の人間が見て施工します。

追加や変更があれば随時図面に書き込んでチェックします。

したがって、現場では変更がスムーズに行われる。と、思います。


では、地元の工務店さんの場合。

最近は工務店さんもCAD(キャド・・設計用PC)を導入している所も多くなり、それなりに図面の内容も密度が濃くなってきましたが、まだ、ハウジングメーカーさんほど濃密な図面は作成されていないのが現状です。

したがって、図面で表現しきれていない部分などの材料費などは見積書に明記されてきます。図面に描いてないのに?・・・例えば平面図と立面図と基本断面図(矩計図・・かなばかりず)などの図面だけでは、各室の天井材の仕上げなどは表現しつくせません。

キッチンなどにしても、HMさんのように当初から綿密に打ち合わせがされて、工事着工の段階では全ての品番が決まっているのとは違い、ある程度カタログのランクを基にシステムキッチンは55万円、のような価格設定をして契約に入る場合が多くあります。

したがって納入までに予算内で決めればいいので、現場の進行を直接見ながらイメージできると言う、比較的選択しやすい状況が設定されます。

但し、床下配管などの関係もあるので、そうのんびりと選んでいるわけにはいきませんが、建前のチョイ前ころに決めてもまだ何とか間に合う程度ではあります。

そういうこともあり、工務店さんの場合は工事が進行中でも、ある程度の材料選択の猶予があることが、長所でもあり、欠点でもあるということです。

これはHMさんでも言えることですね。頭に家の形が入りきっていないのに、とにかくイメージで全部決めなきゃいけない。(少なくとも私が関わってきたHMさんはそうでした)

そんなわけですから、工事着工時には、担当者の方にどの書類や図面を優先するのか確認することをお忘れなく。


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Last updated  2005/12/20 08:10:53 PM
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