テーマ:家を建てたい!(9925)
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あなたが選んだ窓は本当にそれでいいの?
「家づくりを考える」ことを今まで以上に真面目に分かりやすく提案して いきたいと思いますので、ご意見などお聞かせ下さい。 というような、真面目なスタートでしたが、気軽に読んでください。 「家づくりを考える」をシリーズ化する第一弾として「窓」を取り上げました。 これから家を新築や増築、改装する予定のみなさん。 あなたの家の窓はどうやって、何を基準に選ばれましたか? デザイン・機能性・防犯・予算・部屋の用途 選択の基準の順序はいろいろなお宅の状況により変化すると思いますが およそここに揚げた基準だと思います。 では、その優先順位はどうして決めましたか? あなたの考えた優先順位が正しいかどうかの判断材料として、いろいろな窓の 特徴をもう一度、おさらいしてみましょう。 *窓を説明するときの用語として「障子」と「枠」などがあります 「障子」は言葉の響きから、室内建具の「紙」のイメージで捉えがちですが、通常は 開口の中で動く部分の総称でとらえます。 アルミサッシでも開け閉めする部分は業界では「障子」と呼んでいます。 一般的な窓として 【引き違い窓】 この窓は日本の家屋に使われてきた一番ポピュラーなタイプです。 開口面積が比較的大きく確保でき、開閉の故障も少ない窓です。 どの部屋に使われても不便さはさほど感じないと思います。 横長が基本的な形ですから、縦長の窓が必要な部屋には適しません。 【上げ下げ窓】 ハングウィンドウとも呼ばれています。 上下の障子がスライドするタイプと、上か下が固定され、一枚の障子のみが 稼動するタイプなどがあります。(バスとか電車の窓ですね) 上下スライドタイプは通風が比較的良いですね。 余談ですが、どうして電車やバスの窓は上げ下げ窓なのでしょ? 【はめ殺し窓】 ぶっそうな名前の窓ですが、開かない窓のことです。FIX(フィックス)などと カッコよくいってみたりもします。 開け閉めすると危険な箇所や、部屋の上部につけて採光を取る場合など、 特に開閉を要求されない箇所に使います。 【すべり出し窓】 「辷り出し」という字を使います。「滑る」という文字と意味は違わないようですが (広辞苑では同じ表記でした)建築用語では「辷り出し」を使います。 縦辷り出し、横辷り出しの2種類があります。 開き窓の一種ですが、ドアのような片開きの回転窓とは開き方が違い、 縦軸、横軸の枠をスライドして障子が辷り出す形式です。 外に飛び出す形式ですから、網戸や面格子(めんごうし)は室内側に付きます。 室内側に開閉ハンドルが飛び出してきますので、ブラインドなどの設置場所に 気をつけましょう。ロールスクリーンやブラインドを木枠内に取り付ける タイプにするとハンドルがぶつかって取り付かない場合もあります。 縦長の形状に適しており、スリムなデザインですので、外観でシャープさを 演出することが出来ます。但し、前述のように、面格子は外部側には付きませんから 通常は、2階部分や階段など、外部からの侵入の恐れがない場所が適しています。 【倒し窓】 一般住宅ではあまり使われませんが、天井に近い位置で、排煙窓などに使われます。 「内倒し」と「外倒し」タイプの2種類があります。 以上が一般的な開閉タイプの様式です。ほとんどがこの窓の組み合わせで出来ています。 出窓も多角形(ベイウィンドウ)や台形(ボウウィンドウ)タイプに 引き違いや、辷りだしやFixを組入れた混合タイプが一般的です。 では、使用箇所と窓の形状をどう選択するかの基準です。 まず、奥様方が新築で気にされるのは外観デザインですね。 予算もあるでしょうが、全部の窓が「引き違い」では寂しい感じですね。 ま、そんな設計をする設計屋さんもいないでしょうが・・・・。 外観デザインで統一することは窓の高さです。 外から見たデザインも大事ですが、内部にいるときのほうが多いわけですから 室内側のデザインの統一を考えて、ドアの高さを基準に考えておきましょう。 高さの基準点は、窓下ではなく、窓上を基準にするとデザインが落ち着きます。 最近の室内建具はH2000やH2100のタイプが一般的になりました。 H2000(ドアの高さが2メートル)のドアを使われていれば、窓の上部も 2mで設定すると室内側の統一感が出てきます。 この位置にH1200の引き違い窓をつけるとき、ドアと天端(てんば)を合わせて 取り付ければ、その窓の腰高は約80センチとなります。 つまり窓下の壁の高さ(腰壁)が80センチですから、そこに納まる家具の高さは 自然と決まってしまいます。したがって部屋の窓際に置く家具の高さが1mであれば 窓の高さは90センチ程度が適当となるわけです。 でもこれは1階部分の話で、2階もその基準で設定すると危険です。 手摺の高さが決まっているように、窓の腰高も2階では少し高くするべきでしょう。 建築基準法では外部の手摺の最低高さを1.1mと設定しています。 これは日本人の平均身長から割り出した体の重心より上の高さで設定されています。 身を乗り出しても、ころ~~んと転げ落ちないような高さです。 従って、子供部屋などに取り付ける窓の高さはドアの高さを基準にしても1m程度が 妥当な線だと思われます。 2階の全部の開口部の天端高さを2mとすれば、窓高が1mとすれば 腰高は1mですからその位置に机をセッティングしても机の高さは概ね75センチ程度 ですから窓との間が25センチほど出来て、窓から本がこぼれるようなことは 少なくなると思います。 閑話休題 私の考えでは2階に子供部屋を設置するとき、寝室と子供部屋の南向き優先順位は 寝室が先で、子供部屋は北向きでもOKだと思っています。 通常2階の寝室は子供さんが小さいときは、リビング替わりになることも多く 常時いる部屋ならば南向きでいいと思います。 子供部屋は、普段は学校に行っているときが多いわけですから昼間に採光がなくても 別に子供には特に影響があるとは、私は思いません。 さて、またまた長い文になってしまいました。 次回は障子の部分。ガラスの結露や、カーテンブラインドの考え方を提案しましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/08/23 05:03:36 AM
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