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2007/04/09
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カテゴリ:戯言

 思索家ルーキュスは、さすらいの旅の中で、ある日未知のもの、女に出会った。彼はそれまでそんなものに出会ったことがなく、最初は彼女が自分に似ている不思議さにうち震えた。しかし、それから少しばかりこわくもあったので、彼はすべての男たちに向って叫んだ。「見よ! 私は彼女の顔を見ることができる。そして、それは彼女にはできない――だから女はけっして私のようにはなれない!」こうして彼は、男が女よりすぐれていることを証明し、仲間である他の男たちとともに大変ほっとした。その女は反論する。「ええ、あなたは私の顔を見ることができて、それはたしかに私にはできないことです。しかし、わたしはあなたの顔を見ることができ、それはあなたにはできないことです! 私たちは対等です」しかしルーキュスは予想外の反撃で答えた。「失礼ながら、もしあなたが私の顔を見ることができるとお考えなら、それは思い違いをしておられるのです。あなたがた女がすることは、われわれ男がすることと同じではない――私がすでに指摘したように、程度が劣っているので、同じ言葉で呼ぶのはふさわしくない。まあ『女見る』と呼べばいいでしょうか。ところで、あなたが私の顔を『女見る』ことができるという事実には、何の意味もありません。事態が対称ではないのですから。おわかりですか?」「『女わかり』をいたしました」とその女は『女こたえ』をして、『女あるき』をして去った。

 ホフスタッター著:ゲーデル、エッシャー、バッハより抜粋



「というわけだ、女よ。男の方がすぐれているのだっ」

「いや、しかしルーキュスさん……」

「黙れっ、『女口答え』をするつもりか!」

「……うりゃっ」

「うぐぉっ。貴様っ、『女なぐり』をしおったな!」

「黙れ」

 べきばしぼこばきげしげしげしぐしゃっ!

「ぬぐはっ。『女ジャブ』、『女ストレート』、『女アッパー』、『女フック』、『女ヤクザキック』のコンボとは、さては貴様ただの女では――ってうわあ痛いもうやめてー」


 こういう事になると思う。





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Last updated  2007/04/09 12:45:17 PM
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