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カテゴリ:仕事_花
夏は花屋にとっては売上の落ちるシーズンである。
バレンタインやクリスマスといった行事もこれと言ってなく、花屋でお金を落として行ってくれるようなお金持ち達は別荘などで夏を過ごすためにボストンを離れてしまうからである。日本ほどではなくても、ウェディングの需要も少ない。 そんなわけで私の働いている花屋はまだ開店して1年目ということもあり、なかなか大変そうである。 かたや、時々手伝いに行っている元同僚のパートナーが経営している花屋は、行く度にずっとアレンジを作りっぱなしである。 もちろん、ホリデーシーズンに比べると来店する客は少ない。それでもなぜ忙しいかというと、このところ葬儀用のアレンジの注文が続いているからである。アメリカにはFuneral Homeという、いわば葬儀会館のような場所があるのだが、昨日も今日も、同じ故人向けに7~8件ものアレンジの注文が入った。それに加えて、遺族から直接葬儀用のアレンジ(葬儀会館や教会の祭壇に飾るものや お棺の上に載せるものなど)の注文も入っていて、花屋の冷蔵庫を開けたら巨大なアレンジが3つほど入っていた。 他人の不幸でお金が儲かることを喜ぶというのは不謹慎だが、これが花屋が生き残るための重要な収入源の一つであることは事実だ。 もう一つ、この花屋で定期的な収入源となっているのは、account workと呼ばれるオフィスやレストランでの生け込みの仕事である。 厳密には、現場に行って生け込むのではなく、予め花屋でアレンジを生けてから花器ごと持って行き、前週のものを持ち帰る。 この花屋ではほぼ毎日、数件のaccount workがある。だいたい、前の日に作って冷蔵庫の中に入れておく。 今年初めまで働いていたとてつもなくセンスの悪い花屋でもaccount workを数件扱っていたのだが、私が働いていた1年強の間にaccount workのキャンセルが相次いだ(そのうちの1件は、何と、時々手伝いに行っている花屋が引き継いでいる 笑)。 キャンセルされた理由は薄々分かっていたのだが、手伝いに行っている花屋でaccount workをやらせてもらうようになって、はっきり分かった。 何も奇をてらったアレンジでなくても良い。枝や実物、さまざまなグリーンに持ちの良い花(ユリ、アルストロメリア、ヒマワリ等)を数種類使えばそれで良いのだ。前の花屋は花の選定が悪かったのだ。 花というのはハッキリ言って贅沢品である。食品と違って、どうしてもなければ生きて行けないというものではない。 だから、景気に左右されない収入源を確保するということは大変重要なのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.10.17 10:31:35
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